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元ジャニーズJr.の橋田康「問題と向き合う、事務所の決断を応援したい」

ニューズウィーク日本版 / 2023年10月12日 11時45分

でも、止められなかったということで考えれば、加害者になるかもしれない。それは僕も一緒。13歳で被害を受けて、18、19歳まで事務所にいた。その間に助けられた人は必ずいたのに助けられなかった。そう言ってしまったら、いま声を上げている被害者もみんな加害者。そこを詰めていってもしょうがない。

ジュリーさんが、ジャニーさんや(藤島)メリーさんと距離を取っていたのは確かなんです。僕もジュリーさんには事務所で一度くらい挨拶したことはあったけど、7年、8年の中でもほとんど会ったことがない。

──現役のタレントたちもみんな噂ぐらいは知っていたと思うが、この問題について発言する人と発言しない人がいる。

自然なことだと思う。やっぱり夢を売る人たちだし、ファンを守らなきゃいけないから。もしも「性被害を受けたけど、受けてないことにする」と本人が決めたなら、それが正解なんだと思う。この問題の闇はあまりにも深すぎる。

僕はもうアイドルじゃない。ジャニーズ事務所にいたことに誇りは持って、感謝もしているけど、そこを売りにしているわけじゃない。だから顔を出して名前を出して言う、という行動を取れた。この問題に関しては、未来を変えていくためにどうするかが一番重要で、被害を受けたか、受けなかったか、自分のことにどこまで言及するのかは本人たちの自由。本人たちが決めて、それを周りが尊重してあげるべきだと思う。

──東山新社長は黙認していた側だ、と追及する声もある。

あくまで僕の中では東山さんはトップアイドルで、夢を売るタレント。ただ今後、この罪に向き合う場に就いただけ。事務所が事実と認めて謝っている以上、知ってた、知らなかったという部分は彼のプライバシーであり、彼の家族も含めて傷付かなくてはいけないような状況に追い込む必要性はどこにもないと思う。

──「ジャニーズ性加害問題当事者の会」と一緒に行動していない理由はあるのか。

僕は中流階級以上の生活を補償で求めていないし、売上の3%を欲しいとも思っていない。この点でまず、当事者の会の人たちと僕の考えは同じではないです。

僕は僕の思う発言をして、それに対して多方面から誹謗中傷が来る。それは僕だけで受け止めるべき。僕のありのままの考えを出したせいで、誰かが傷付くのは嫌だった。だから当事者の会と行動を共にすると、自分の発言ができないと思ったんです。

 

──橋田さんらが求めていた児童虐待防止法の改正は、先の国会では見送りとなった。次の機会を待っている?

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