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石油ショックは「今回はない」理由とは?...ただし「ハマスとの戦争」に終わる場合に限る

ニューズウィーク日本版 / 2023年10月27日 13時40分

1973年の第1次オイルショックでは米国内でもガソリンが不足し、各地のガソリンスタンドが「休業」に追い込まれた H. ARMSTRONG ROBERTSーCLASSICSTOCK/GETTY IMAGES

■本当に高騰したら

原油価格が高騰した場合、筆者のいるオーストラリアのように経済が比較的に小規模で開放的な国は輸入価格の上昇という被害を受ける。

だが、仮に価格が高止まりしたとしても、現在までのような水準なら小さな影響しか及ぼさないと想定できる。今回の事態を受けての原油価格の上昇は約1日で終わったし、上昇率は5%に届かなかった。

仮に5%の上昇が続いても、私たちの試算ではオーストラリアのインフレ率は最大で0.3%上昇する程度だ。GDPは約1%低下し、実質為替レートは2%低下するかもしれない。

当然、オーストラリア準備銀行(中央銀行)は原油価格の推移を注視している。だが原油価格が安定し、あるいは今までほど不安定でなければ、中東の戦争を理由に政策金利を操作することはなさそうだ。



Jamie Cross, Assistant Professor of Econometrics & Statistics, Melbourne Business School

This article is republished from The Conversation under a Creative Commons license. Read the original article.

世界が報じたオイルショックの日本(1973年)

Japan's Oil Crisis Of 1973 | Our History



ジェイミー・クロス(豪メルボルン・ビジネススクール助教〔統計学〕)


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