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嫌われる人の「会話」には、明らかな共通点があった...いい人間関係を作るため絶対に避けるべきこととは?

ニューズウィーク日本版 / 2023年11月1日 17時0分

ポジティブな感情を先に伝える「イエス・エモーション話法」

──本書で紹介されている「イエス・エモーション話法」はとても気持ちのいいコミュニケーション法だと感じました。

言葉ってトレンドがあるので、使い古されていくんですよね。ちょっと前までは「イエス・バット(Yes, but)話法」(※相手の話を肯定したあとに「でもね」と否定の言葉をつなぐ話法)はとても良かった。でも、みんなやり口がわかってきちゃったんですね。そうすると、前に置いたポジティブさは何の意味もなくなってしまう。

そこで私が考案したのが「イエス・エモーション話法」です。「これやってくれたんだね、すごい嬉しかったよ」と、ポジティブな感情を先に伝えてしまうんです。

私達のコミュニケーションの中で、感情が語られないことへの不安って大きいですよね。例えば、あなたが部下として会社で働いているとしたら、上司の感情っていつも気になりませんか? 私たちは関係する人たちの感情を察することに意外と敏感です。だとすると、自分の感じている感情を先に伝えると安心するんじゃないかと。

ネガティブな感情を感じたときはどうするのかというと、それは言わなくていいです。ネガティブなことはわざわざ言わない。そのときは「仕事頑張ってるね」ぐらいで止めるっていうのがポイントです。

ビジネスでは否定することも必要、でもリカバリーを忘れずに

──ビジネスの場では常に成果を出すことが要求されます。心ならずも相手を否定してしまうシーンは多々あると思いますが、そんな上司に一言アドバイスをお願いします。

意図的に否定しないといけないときもあるので、そのときは鮮やかに否定してください。線引きがないと、上司やリーダーとして適切な判断や意思決定ができなくなるので、ダメなものはダメ、やり方が決まっているものは決まっていると、言わないといけないときもあります。否定すること自体がダメというわけではありません。

ただ、先ほども話したように、否定を一回するごとに関係性自体は悪化する方向に向かうので、何らかのリカバリーが必要です。時間が取れるときに改めてその方とレビューする時間を取る、面談する、あるいは一緒にご飯を食べるというようなことがリカバリーにあたります。

相手との関係性をきちっとつくっていくために、普段より時間を長く取って相手と丁寧に対話することは、あなたと相手との関係を育む「時間の先行投資」だと思ってください。ビジネス上必要な強い指示命令や助言は否定と取られがちですが、先に挙げたリカバリー策とのコンビネーションで、関係性をうまくつくっていくことが理想です。

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