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不名誉な「化石賞」の常連となった日本...深刻すぎる化石燃料「依存症」の理由は、いったい何なのか?

ニューズウィーク日本版 / 2023年12月5日 19時44分

化石燃料からクリーンエネルギーへの移行を促進する国際組織オイル・チェンジ・インターナショナルの報告書によると、日本は海外の化石燃料事業にカナダに次いで世界第2位の公的資金を提供している。20~22年にかけ、カナダ、日本、イタリアはそれぞれ少なくとも年平均105億ドル、69億ドル、29億ドルを供与していた。3カ国でG7全体の8割だ。

カナダは22年末までに化石燃料への国際的な公的資金提供を打ち切るという公約を果たし、23年末までに国内の補助金も打ち切ることを約束している。1位のカナダが化石燃料事業への資金提供を大幅に減らすことになるため、2位の日本、3位のイタリアが最大の化石燃料資金供与国となる可能性が高い。

ガスでは日本が世界最大だ。オイル・チェンジ・インターナショナルは4月、別の報告書で日本が12~26年、海外で建設されるLNGプロジェクトに提供する資金は世界最大の397億ドルにのぼると指摘している。「化石燃料にさよならと言うべきなのに日本は怠ってきた。日本は気候危機の悪化を金銭面で支える世界最大の国だ」とFoE Japanの長田大輝氏は語る。

過当競争や収縮傾向の市場で競争相手が撤退した後、生き残った企業が市場を独占することを「残存者利益」という。議長国UAEは世界で再エネ容量を3倍にし、エネルギー効率改善率を2倍にする目標を掲げる。これを受け、118カ国政府が30年までに世界の再エネ容量を3倍にすると約束した。日本は化石燃料にしがみつき、残存者利益を狙うつもりなのか。

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