植田総裁の「チャレンジング」発言の真意
ニューズウィーク日本版 / 2023年12月12日 12時55分
円安は、2024年にはある程度修正される、と考える
10月時点で、1ドル150円台に円安が進んだ中で、「円安に歯止めがきかない」との論者の声が目立った。ただ、そうした見方の多くは、日本や米国の金融政策の方向性という変数を、考慮しないあるいは軽視されていたようにみえる。特に、「通貨安は国の貧しさの象徴」との思いが強い方、あるいは金融緩和に批判的な考えを持っている方ほど、「円安は止まらない」という情緒的な見方をされていたようにみえる。
実際には、購買力平価対比でみて既に1970年代以来の円安が進んでいる。22年半ばから円安の半分程度は、これまでの日本銀行による意図的な金融緩和の長期化がもたらしたとみられる。日銀の金融政策が転換点を迎えつつあるとすれば、過去1年半余り進んだ円安は、2024年にはある程度修正される、と考えるのが自然だろうと筆者は考えている。
(本稿で示された内容や意見は筆者個人によるもので、所属する機関の見解を示すものではありません)
-
-
- 1
- 2
-
この記事に関連するニュース
-
「1ドル=200円」の円暴落に今すぐ備えよ…「7月末の日銀会合で日本円の運命が決まる」と私が考える理由
プレジデントオンライン / 2024年6月27日 8時15分
-
米大統領選「もしトラ」なら円安、円高どっちに転ぶ?
トウシル / 2024年6月26日 16時0分
-
ドル円方向感失う、米利下げは物価次第で年内2回の可能性!?日銀は7月国債購入減額と同時に利上げも
トウシル / 2024年6月19日 16時0分
-
米FOMC年内利下げは1回?日銀国債買い入れ減額も焦点、為替は乱高下か
トウシル / 2024年6月12日 16時0分
-
日本が今の円安を懸念する必要はまったくない 日銀の植田総裁が利上げを急ぐ可能性は低い
東洋経済オンライン / 2024年6月11日 8時30分
ランキング
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/point-loading.png)
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)