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ロシア軍、味方の戦闘機に向けてロケット砲を発射! 5発すべて外れる...あわや誤射の瞬間映像を公開

ニューズウィーク日本版 / 2023年12月22日 17時19分

ロシア空軍のSu-25(2020年撮影) Vladislav Sinelnikov/Shutterstock

<低空飛行するロシア軍のSu-25戦闘攻撃機に向けて、友軍が立て続けにロケット砲を発射する様子を捉えた動画が浮上>

ウクライナ国内と見られる場所で、ロシア軍のジェット機が味方のロケット砲に撃墜されそうになる瞬間を映した驚きの動画が浮上した。ロケット砲は低空を飛行するSu-25機をかすめるように5発発射されたが、パイロットはぎりぎりでこれをかわして難を逃れたようだ。ロシア軍はこれまでにも、味方に損失をもたらすミスを繰り返してきた。

■【動画】ロシア軍、味方の戦闘機に向けてロケット砲を発射! 5発すべて外れる...あわや誤射の瞬間映像

動画はメッセージアプリ「テレグラム」上にある戦争支持派のアカウントが投稿したもの。投稿された2本のうちの1本目はSu-25戦闘攻撃機が多連装ロケットシステムMLRSの上空を低空飛行している様子を捉えたもの。その後、立て続けに少なくとも5発のロケット砲が発射されたが、ぎりぎりのところで機体には当たらなかった。

この動画が撮影された場所や時期の詳細は明らかになっていない。

同じ時に撮影されたものとされる2本目の動画は、Su-25のパイロットらしき人物と、地上の軍関係者の怒りに満ちたやり取りを捉えたものだ。

「とにかく迅速に敵を撃つ」姿勢が招いたニアミス

ロケット砲の発射を受けて怒りの声を上げているのが誰なのかは不明で、近くを飛行していた別のパイロットの可能性もあるが、ロケット砲が発射された後、一人の人物が地上にいる部隊に対して「気をつけろ」と警告している声が聞こえる。

X(旧ツイッター)のアカウント「War Translated」による翻訳を見ると、この人物は「あいつらに知らせろ」と述べた後、「とんでもない間違いだ」と言っている。

その後、別の人物の声が同性愛者を意味する差別用語を吐き、MLRSの担当者を強く非難。「あいつらを撃ってやる。そう言っておけ」と言っている。

この一件についてロシア軍の少佐2人は、次のように述べた。「わが軍の戦士たちは、果てしなく勇敢な者ばかりだ。とにかく迅速に敵を撃つために、周囲で起きていることは見ていない。今回の動画は、きわめて稀なケースだ」

投稿された動画には、この劇的なニアミスを「ロシアン・ルーレット」になぞらえるコメントも寄せられた。

ロシア軍はウクライナで航空機300機以上を失った

ウクライナの戦場に出撃するロシア軍のSu-25をめぐっては、11月にウクライナ東部のドネツク州で撃墜される様子を捉えた動画も浮上していた。ウクライナ軍参謀本部によれば、アウディーイウカ近郊でのこの撃墜により、ロシア軍がウクライナへの本格侵攻を始めてから失った航空機の数は323機となったという。

本誌はこの数字ついて独自に確認を取ることができておらず、ロシア国防省にメールでコメントを求めたが返答はなかった。

Su-25は1980年代前半に実戦投入され、2017年まで製造が続けられていた。

今回のニアミス事件は、大惨事に終わった過去の複数の事故を思い起こさせるものとなった。たとえば2007年には、コンゴ空軍のSu-25が独立記念日のパレードの最中に墜落した。北東部の都市キサンガニ近郊で行われていたこのパレードには、ジョセフ・カビラ大統領(当時)も参加していた。問題のSu-25は隊列を組んで飛行中だったが、エンジントラブルが発生して隊列から外れた後に墜落。この事故でパイロットが死亡した。



ベンジャミン・リンチ

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