世界の海上貿易量の約5%の貨物が通航「パナマ運河」、水不足により通航可能量が減少
ニューズウィーク日本版 / 2024年1月25日 10時29分
<中米のパナマ運河で、通航船舶隻数が減少。原因は気候変動に絡む水不足。イエメンのフーシ派による船舶攻撃で、スエズ運河へのアクセスも妨げられるなか、世界のシーレーンで混乱が続く>
最近の報道によれば、パナマ政府は対策として最大20億ドル規模の改修プロジェクトを検討中。ダムや水路を建設して、運河に水を供給する湖の貯水量を増やす計画だ。
巨額の改修予算は、温暖化適応策のコストを浮き彫りにしている。
パナマ運河の水位低下は今後も続く可能性がある。
通常時、世界の海上貿易量の約5%に相当する貨物が通航する同運河は、パナマにとって最大の収入源だ。
昨年11月の降雨で、水不足はある程度解消されたものの、通航可能量は現在も通常時を下回る。
以前、1日当たりの通航数は最大約38隻だったが、今や24隻にとどまっている。
パナマ運河だけではない。
イエメンのイスラム教シーア派組織フーシ派が紅海で船舶を攻撃しているせいで、スエズ運河へのアクセスも妨げられている。
世界のシーレーンは混乱続きだ。
From Foreign Policy Magazine
キャサリン・オズボーン(フォーリン・ポリシー誌中南米担当)
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