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米軍が900人のシリア駐留部隊の全面撤退を検討、対IS戦は「元の木阿弥」に!?

ニューズウィーク日本版 / 2024年1月29日 16時13分

今年に入って最初の10日間だけでも、シリアの14州のうち7州で35件の攻撃を実行し、犯行声明を発している。

ISは、混沌と不確実性の大きい環境で勢力を伸ばす。現在の中東地域は、混沌と不確実性に事欠かない。

シリア政府支配地域でのISの活動に関して、米軍にできることは乏しい。

だがシリアの国土の3分の1を占める地域では、ISに対する唯一の対抗勢力を束ねる接着剤の役割を果たしている。

もしその接着剤がなくなれば、シリア全域でISが本格的に復活することはほぼ確実だ。

隣国イラクでもISの影響力が強まり、不安定化が進むことは避けられないだろう。

ISがシリアで勢力を拡大させた2014年には、世界の安全に重大な影響が及んだ。

もし米軍がシリアから撤退し、ISの復活により中東の混沌に拍車がかかれば、もはやアメリカはこの地域をただ傍観することしかできない。

そして、シリアとその後ろ盾であるロシアとイランに中東を委ねることになる。

<本誌2024年2月6日号掲載>

From Foreign Policy Magazine

チャールズ・リスター(中東問題研究所上級研究員)


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