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「No, thank you.」の消滅......アメリカは日本化しているのか?

ニューズウィーク日本版 / 2024年1月31日 15時0分

ですが、アメリカの場合の「No, thank you.」から「I'm fine.」への変化は、既にかなり広範な世代に普及しています。そうではあるのですが、明確な「No」を嫌うという変化の仕方がソックリで、全く別の言語における現象と考えると驚きです。

日本とアメリカで一体何が起きているのかというと、やはり、ネットを介した「情報量の少ないコミュニケーション」の場合に関係性を悪化させないような知恵が必要ということなのでしょう。これに加えて、アメリカの場合は政治や文化の分断が進んでいる中で、余計な衝突はできるだけ避けたいという知恵も働いいるのだと思います。

ただ、明確な論理でビジネスや政治を先へ進める一方で、オープンでポジティブな態度をデフォルトとする、その上で多様性の共存を図るためには個の尊厳を尊重するような礼節も重んじるというのが20世紀までのアメリカ流ならば、かなり変わってきているのを感じます。

アメリカ文化の特徴が薄まってきていて、アメリカが良くも悪くも日本化しているということも言えるかもしれません。論理や理念より関係性が気になり出していて、しかも良好な関係性はデフォルトとして100%期待できないので、少し努力と警戒が必要ということだからです。

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