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動物保護施設でクマに餌やり中の男性、嚙まれた腕を檻から引き抜けず、ナイフで自ら腕を切り落とす

ニューズウィーク日本版 / 2024年2月4日 7時40分

豪クイーンズランド大学の上級講師で、畜産学を専門とするエドワード・ナラヤンは本誌の取材に対し、「ツキノワグマは本来、トラなどの捕食者と同じ環境に生息しているため、野生では、捕食者の攻撃から身を守る手段として攻撃性を示すことがある」と説明する。

「人が居住する環境では、人とクマの遭遇はしばしば衝突に発展するため、人とクマの両方にとって問題になり得る。クマは、猟師などを脅威と見なすことがあり、前触れなく近づいてくる人に興奮することもある」

日本を含め各国でツキノワグマによる被害が急増中

近年、特定の地域で、ツキノワグマによる攻撃が増加している。インドのジャンムー・カシミール州では、2000年から2020年の間に2357件の攻撃が記録されている。農業の拡大や生息地の分断によって、クマが人との接近を余儀なくされている地域では、ツキノワグマによる攻撃が頻発している。

「クマは野生動物であり、年齢、性別、繁殖状態によっては、ある程度の攻撃性を持つことがある」とナラヤンは話す。「例えば、繁殖期のオスは攻撃的になることがあり、子育て中のメスは、子グマを守るため非常に防御的になることがある。クマの自然生息地に人が入り込み、採餌や交尾の機会が制限されれば、クマの警戒心や攻撃性が高まる」

日本でも、ツキノワグマによる攻撃が急増している。2023年には、少なくとも212人が襲われ、6人が死亡した。これまでクマによる攻撃が最も多かったのは2020年の158件だったため、2023年は過去最多を記録したことになる。

クラウディオ=スペコーニャを襲ったツキノワグマは、2013年に保護され、チェンダオのパーデーン国立公園から、「野生動物保護財団」が運営する野生動物保護施設に移されていた。
(翻訳:ガリレオ)



ジェス・トムソン


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