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100年以上前に発見された「タイパ」の極意...「時間の20%を有効に使え」

ニューズウィーク日本版 / 2024年2月13日 17時25分

時間の使い方に80対20の法則を適用すると、以下の仮説がでてくる。

・個人の偉業――生活や仕事はもちろん、学術、芸術、文化、スポーツの各分野で成し遂げられた偉業のほとんどは、ごく一部の時間で達成されたものだ。成し遂げられた成果と、それに要した時間との間には、大きな不均衡がある。

・同様に、個人の幸福感のほとんどは、きわめて限られた時間のなかで得られる。幸福というものが正確に測定できるなら、一日でみても、一カ月でみても、一年でみても、一生涯でみても、ごく短い時間に集中していることがわかるだろう。

これを80対20の法則を使って、数量的に言い換えるとこうなる。

・成果の80%は、使う時間の20%で達成される。逆にいえば、使う時間の80% は、成果の20%にしかつながらない。

・幸福の80%は、人生の20%で経験する。人生の80%は、幸福の20%しかもたらさない。

これはもちろん仮説であり、自分の経験に照らして検証してみる必要がある。

この仮説が正しいとすれば(わたしはすでに検証済みであり、大多数のケースで、正しいことがわかっている)、さらに驚くべき4つの仮説が導き出される。

・やっていることのほとんどは、価値が低い。

・時間のごく一部が、残りの時間よりはるかに価値をもっている。

・だとすれば、発想を大胆に変える必要がある。時間の使い方を少しばかり変えたところで何の意味もない。

・時間のわずか20%を有効に使うだけで、時間が足りないということはなくなる。

少しだけ時間を取って、自分の毎日の生活を振り返り、80対20の法則どおりになっているか考えてみよう。正確なパーセンテージはどうでもいい。正確なパーセンテージを計算することなど、そもそも不可能なのだから。

重要なのは、成し遂げた仕事や手に入れた幸福が、それにかけた時間と見合っているのか、それとも大きな不均衡があるかどうかである。生産的な20%の時間が、成果の80%につながっているだろうか。幸福の80%は、時間の20%に集中しているだろうか。

大事なのは、時間をうまく管理することではない

時間と成果の釣り合いが取れていないなら、時間革命を起こす必要がある。時間をやり繰りしようとあれこれ考えても仕方がない。時間の配分を少しばかり変えたところで、大した意味はない。

時間の使い方を根本から見直す必要がある。そして、時間についての考え方そのものを変える必要があるだろう。

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