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「日本の人々が立ち上がる姿を何度も見てきた」...ジョージア大使が父から聞いた「震災の記憶」と能登半島地震への思いとは

ニューズウィーク日本版 / 2024年2月17日 10時0分

他の予定の兼ね合いから皇居で開催された「新年祝賀の儀」に出席後の出発とした。「もう、この日程で予約してもいいよね?」と言う私に「いいわよ。でも、何があるかは分からないよね」と妻が返してきた言葉の意味を、今となっては考え込んでしまう。

本当に何があるかは分からないのだ。新幹線で金沢に向かう途中で地震が発生し、上越妙高駅の新幹線の中で一泊することになるとは......。

困惑するわが家の3人の小さな子供たちをあやしながら、まずは大使館の連絡網を利用して、日本に暮らすジョージア人の安否確認の業務に当たった。身動きが取れず、状況もよく分からないなかでの任務も初めてだった。

今回、神戸の追悼式典で聞いたのは、震災は多くのものを奪ったのと同時に「やさしさ・思いやり・きずな」を残したということだった。能登半島地震の被害規模は大きく、行方不明者も多い。復興にも多くの時間を要するだろう。

しかし、共に支え合いながら立ち上がってきたこの国の人々を私は何度も見てきた。心身に深い傷を負いながらも一生懸命に生きる人々に敬意を表しつつ、私も心を寄せていきたい。

ティムラズ・レジャバ(駐日ジョージア大使)
TEIMURAZ LEZHAVA
1988年、ジョージア生まれ。1992年初来日。早稲田大学卒業後にキッコーマン勤務を経て、ジョージア外務省入省。2021年より駐日ジョージア特命全権大使を務める。共著に『大使が語るジョージア』など。

レジャバ大使のX(旧ツイッター)

ニューズウィークにまた寄稿です。 pic.twitter.com/Td3XyYPbKW— ティムラズ・レジャバ駐日ジョージア大使 (@TeimurazLezhava) February 16, 2024

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