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ロシア軍「最強兵器」の燃料気化爆弾を爆破した凄まじい映像をウクライナ軍が公開

ニューズウィーク日本版 / 2024年2月15日 15時32分

ロシア軍から鹵獲した燃料気化爆弾TOA-1Aをウクライナ軍が撃ち返したところ(2023年7月)EYEPRESS via Reuters Connect

<驚異的な威力を持つ「重火炎放射システム」を、積んだ車両ごと爆破する様子を捉えた動画>

ロシア軍の通常兵器のなかで一、二を争う破壊力を持つと言われるサーモバリック爆弾(燃料気化爆弾)を破壊した様子とする31秒間の動画をウクライナ国防省が公開した。

【動画】「攻撃を受けると大爆発を起こす」燃料気化爆弾をウクライナ軍が爆破した結果は

  

ロシア軍は、この兵器を「重火炎放射システムTOS-1A『ソルンツェペク』」と呼んでおり、ロシアの最強の武器の一つだと考えている」と同国防省はコメントする。「攻撃を受けると大爆発を起こすからだ。ウクライナは知っている」

ロシア軍はTOS-1Aを「重火炎放射システム」と銘打っている。主力戦車T72やT90の車台に載せた多連装ロケット砲からサーモバリック爆弾を連射する仕組みだ。誘導兵器と違って精密度の劣る無差別殺傷兵器だ。

「バキュームボム(真空爆弾)」の名前でも知られる燃料気化爆弾は、二度の爆発(一次爆発は衝撃波、二次爆発で周囲の酸素を奪う)で破壊的な効果をもたらす。遮蔽物のない開けた地形の戦場で軽装甲車両や部隊を攻撃するのに使われることが多い(戦車を破壊するほどの力はない)。米シンクタンクの戦争研究所は燃料気化爆弾を「破壊力が強いが絶対数が少ない火砲資産」と評している。

ヘルソンではドローンで攻撃?

ウクライナが2月13日に投稿した動画(撮影された日付や場所は不明)は、ロシア軍の車両が道路を走行する様子を上空から捉えた場面から始まる。映像はその後、横方向(水平角度)からの映像に切り替わり、爆発の様子を離れたところから撮影している。標的がどのように狙われたのかなどの詳細は、映像からは分からない。

本誌はこの動画の信ぴょう性を独自に確認しておらず、ロシア国防省にメールでコメントを求めたが返答はなかった。

ソーシャルメディア上には最近、TOS-1Aに対する攻撃の様子を捉えた複数の動画が投稿されている。その中には2023年11月にウクライナ南部のヘルソンで撮影された、ドローンによる攻撃とみられるものもある。

ウクライナでは今、ロシア軍が東部ドネツク州の要衝アウディーイウカに猛攻をかけている。アナリストらは、近いうちにアウディーイウカがロシア軍に包囲されるおそれがあると予想している。

ウクライナはアメリカからの600億ドルの追加支援の行方をじりじりと待っている。ウクライナ支援を盛り込んだ対外支援法案は、アメリカ国内の数カ月におよぶ政治的な駆け引きのためにを議会を通過するかどうかは未だ不透明な状況だ。



ブレンダン・コール

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