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ロシアの黒海艦隊が黒海の手前でUターンする謎の事例が相次ぐ──ウクライナの無人艇を警戒か?

ニューズウィーク日本版 / 2024年3月4日 17時20分

ロシアは依然として黒海東部からウクライナを攻撃することができるが、「ウクライナのユニークな海上戦へのアプローチに対抗するために採用した防衛体制が、意図したとおりに機能していないことが明らかになってきている」と、国防省は2月に述べている。

ワシントンのシンクタンク戦争研究所(ISW)も昨年12月、ウクライナが黒海艦隊の艦船への攻撃に成功したことで、ロシア海軍は作戦パターンの転換を余儀なくされたと評価している。

このため、黒海艦隊は一部の艦船をクリミアのセバストポリにある主力基地から遠ざけた。そのため、「ウクライナが黒海西部を通じて欧州とアフリカに穀物輸出するのを防ぐための海上封鎖もうまくいかず、穀物輸出を許してしまっている」と、シンクタンクは指摘する。

 

ウクライナは大規模な海軍を持たないが、無人艇を駆使してロシアが誇る黒海艦隊にドラマチッックな攻撃を仕掛け、数隻の揚陸艦、タランタル型コルベット、潜水艦、そしてロシアの旗艦モスクワをげ撃沈、ロシアを狼狽させた。

ウクライナ軍戦略コミュニケーションセンター(StratCom)によると、ウクライナ軍は2月6日までに黒海艦隊の戦艦の約33%を「使用不能」にしたという。

プレテンチュクは3月1日に、ロシアの黒海艦隊の行動は現在「限定的」になっていると述べた。「大した活動は見られない」

ウクライナ海軍も2月上旬、2年近くにわたる戦争によって、ロシアの黒海における軍事作戦は「麻痺しているとは言わないまでも、非常に困難な状態になっている」というコメントを述べている。



イザベル・ファン・ブリューゲン、エフゲニー・ククリチェフ


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