LLMはOS、エージェントはアプリ
ニューズウィーク日本版 / 2024年4月4日 14時0分
これがエージェントになれば、こうしたステップをAI自身が考えて順番に実行してくれるようになる。
単純な質疑応答にしても、今のチャット型AIだと、ある程度のクオリティの回答をすぐに返してくるのはすばらしいものの、内容が間違っていることもある。ところがエージェントになると、まずどんな答えを出すのか推敲し、次に関連するファクトを検索するようになる。集めたファクトをベースに回答文を執筆したあと、それを読み返して間違いをチェック。間違いがあれば修正して、最終回答を出す。こうしたプロセスを踏むことで、回答内容がより完璧なものになる。
こうしたエージェントの機能は、GPT-5などの次世代LLMの中には組み込まれるとみられているが、スタンフォード大学のAndrew Ng教授によると、今のLLMにもエージェントのプロセスを持たせることでかなりの精度の向上が見られるという。Ng教授はその手法についてX(旧twitter)などで詳しく解説し初めており、同教授の影響力を考えれば、今後エージェント機能の研究が急速に進歩ものとみられている。
モバイル時代のアプリは当初、スマホを傾ければ画面に映ったビールジョッキが傾いてビールが減っていく、というようなお遊びのようなものが多かった。
Cold #beer for everyone! Install "Beer Simulator - iBeer" and get yours for #free!#GooglePlay: https://t.co/aCygm5zoyn#AppGallery: https://t.co/EbphzBq85e#SamsungGalaxy: https://t.co/MwWlYNsxhb#android #app pic.twitter.com/hb7DUlq8Ca— Just4Fun Mobile (@Just4FunMobile) May 13, 2020
しかしその後、UberやInstagramなど社会に大きな影響を与えるようなアプリが数多く登場した。
これからいろいろなエージェントが登場し、中には社会を激変させるようなものも出てくることだろう。まだ日本では頭角を表すようなエージェントは出ていないが、英語圏ではHarvey(法務)、Abridge(ヘルスケア領域の文書作成)、TaxGPT(税務関連)、Sierra(カスタマーサービス)、Devin(プログラミング)などといったエージェントが頭角を現し始めた。
今後はこうしたエージェントを活用し、社長だけが人間で従業員は全員AIといったような会社も登場するのかもしれない。
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