「教えてもらって当たり前」「チヤホヤされて勘違い」そんな新入社員を潰さない方法
ニューズウィーク日本版 / 2024年4月4日 18時50分
この状況を打破するためには、新入社員だけでなく、中堅やベテラン社員、管理職候補者それぞれに育成を意図した1ランク難易度の高い仕事を割り当てて、マネージャー自身の時間を確保すると同時に、任せた仕事をとおして人材育成を両立させることが有効です。
"他人を通じて物事を成し遂げる"というマネジメントの本質に向き合って仕事の仕方を変えていきます。
■OJTリーダーの役割を明確にする
次に、新人の育成を担うOJTリーダーは、自分も忙しいなかで"やらされ感"満載です。周りのメンバーもOJTリーダー任せにして新人育成を他人事としてとらえるという状態に陥りがちです。
OJTリーダーはそもそもなぜ自分が新人指導をするのか、そして、その役割が「自分にとってどういう意味があるのか、何をどのような計画でするのか」といった新人指導における「何のために、何を、どうやって」を整理し、自分事として取り組む必要があります。
また、マネージャーと協働して職場の他メンバーにも育成目標や計画を共有し、OJTリーダーだけが新人育成に関わる"抱え込み状態"にならないよう、職場全体で新入社員に関わるという状況をつくることが欠かせません。
このように、それぞれの立場で全員がお互いに誰か任せにするのでなく、「各々自分に責任がある」と認識して活動することが必要です。
どの立場の人も「新入社員を自分の責任で育てよう」という認識で働きかけるからこそ、新入社員自身も「教えてくれるのが当たり前、育ててくれるのが当たり前」というお客様感覚ではなく、「これだけ先輩方が一丸となって育てようとしてくれている。私も自分の成長に責任を持とう!」と、自ら成長するマインドセットを持つ可能性が高まるのです。
新入社員の意識や行動傾向とその背景とは
出典:株式会社マネジメントパートナー
次に、組織をあげて新入社員の育成・定着に取り組んでいく効果を高めていくためにも、新入社員の世代が持つ意識や行動傾向とその背景について解説します。
■新入社員の世代ならではの社会背景
個人差はありますが、まず前提として中学生や高校生のときにはスマートフォンを手に入れ、オンラインやSNS上でコミュニケーションを取ることが当たり前になっています。そんななか、人間関係の構築の仕方に独特の傾向が見られます。
●過剰忖度
空気を読みすぎて、悪目立ちしたくないという心理を持っています。
ニュースなどで「炎上」という言葉を聞いたことがあると思いますが、一度炎上してしまえば、投稿を削除したところですでに投稿は拡散されていて、ネット上に半永久的に晒され続けます。これによって、自身が誰にどう見られているかわからないといった恐怖を感じているのです。
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