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中国もトルコもUAEも......米経済制裁の効果で世界がロシアを見放しつつある

ニューズウィーク日本版 / 2024年4月10日 18時52分

バイデンはまた、2022年3月にロシアの石油輸入を禁止すると発表し、この動きはロシア経済の「大動脈」を標的にするものだと述べた。一方、G7、EU、オーストラリアは、1バレル60ドル以上で販売されるロシアの海上石油輸出の保険、融資、船積みを禁止する価格上限規制を課した。

ロイターは事情に詳しい銀行・貿易関係者8人の発言を引用し、中国、UAE、トルコの多くの銀行がアメリカからの圧力に警戒を強めていると伝えた。ある情報筋によると、12月のバイデン大統領令によって、銀行や企業は「アメリカの二次制裁の脅威が現実のものである」ことを認識したという。

2人の情報筋によると、UAEではファースト・アブダビ銀行(FAB)とドバイ・イスラム銀行(DIB)が、ロシア製品の取引に関連する口座をいくつか凍結した。UAEのマシュレク銀行、トルコのジラート銀行とバキフ銀行、中国工商銀行、中国銀行は決済処理こそ続けているものの、大幅な遅延が発生していると、4人の情報筋がロイターに語った。

ロシアのドミトリー・ペスコフ報道官は最近の記者会見で、中国の銀行の処理遅延を認め、「中華人民共和国に対するアメリカとEUからの前例のない圧力が続いている」と述べた。

「もちろん、これは一定の問題を引き起こすが、(中国との)貿易・経済関係のさらなる発展の障害にはならない」とペスコフは語った。

ワシントンのシンクタンク、ウィルソン・センターは2月に発表した報告書で、「制裁による圧力が高まり、ロシア経済に影響を与えている」と指摘した。「ロシア経済の健全性に対する懸念が再燃している。それで最近の国内の弾圧強化と支出増大の説明がつくだろう」

「経済制裁には否定的な意見もあるが、対ロ制裁は機能している。時間をかけ、圧力をしっかりかけることで、ロシア経済にさらに大きな影響が出るはずだ」と報告書は付け加えた。

イザベル・バンブルーゲン


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