【米大統領選】バイデン意外に健闘、共和党系の世論調査でもトランプを上回る
ニューズウィーク日本版 / 2024年4月18日 19時20分
「一度の世論調査の結果をあまり重視すべきではない。現時点で言えるのは、今回の米大統領選が、あまり人気のない2人の候補者による接戦だということだ」とシャナハンは述べ、以下のように続けた。
「今回の選挙では、有権者の投票動機に『恐怖の要素』が強く作用する。だからこそ、エシュロン・インサイツによる調査のタイミングは興味深い。民主党支持者と無党派にとっては、トランプの2期目が実現することに対する恐怖心が投票に駆り立てる要素となる。自分たちが油断すれば、トランプを勝たせてしまうという論理がはたらく。エシュロン・インサイツの調査によれば、共和党支持者にも同様に、油断すればバイデンが再選されてしまうという恐怖心に駆り立てられているようだ」
シャナハンは、さらにこうつけ加えた。「今回の世論調査は、トランプが不倫の口止め料支払いに関する虚偽記載の罪に問われたニューヨーク州での裁判が始まる直前に実施された。この不名誉な裁判は、トランプの支持層以外の有権者、とりわけ共和党の穏健右派にトランプ離れを起こさせる可能性があるが、トランプが勝つためには彼らの支持が必要だ。今回の調査の目的は、バイデンも手強いという事実を示唆すことで、トランプへの支持をつなぎ止めることだったのではないか」
コメントを求めたところ、トランプ陣営のスティーブン・チョン報道官からは本誌宛てに、トランプがバイデンをリードしているという結果が示された2つの世論調査結果へのリンクが送られてきた。一つはトランプが5つの激戦州でバイデンをリードしていることを示すもので、もう一つは全国的な支持率でトランプ(47%)がバイデン(46%)を上回っていることを示すものだ。
米大統領選まであと7カ月。バイデンとトランプのどちらが勝利するのかをめぐる憶測は今後も続くだろう。そして11月の投票日が、アメリカ政治の将来を決める。
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