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思春期女子に広がる摂食障害...将来の妊娠・出産への影響も

ニューズウィーク日本版 / 2024年4月26日 13時30分

このことは、母親が健康的な食習慣を持つことで、子どもがいいモデルとして模倣することを示しています。

ただ母親の食行動に大きな問題がなくとも、SNSや学校の同級生から浴びせられた一言など、家庭外の影響を受け摂食障害につながることもあります。

「モデル体重」や「シンデレラ体重」といった言葉がありますが、それらの言葉が示すBMIはだいたい17~18とされています。神経性無食欲症のBMIは17以下が目安ですので、ここで示されるモデルの例の多くは摂食障害に近いレベルと言えるでしょう。

そんなモデル体型の女性を思春期の女の子たちは羨望し、自分は太っていると錯覚して摂食障害に至ってしまう可能性もあります。

[注]
〈※1〉https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjpm/54/4/54_KJ00009296713/_pdf
〈※2〉https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/36084848/

宮口幸治(みやぐち・こうじ)
児童精神科医・医学博士。立命館大学総合心理学部・大学院人間科学研究科教授。京都大学工学部を卒業し建設コンサルタント会社に勤務後、神戸大学医学部を卒業。児童精神科医として精神科病院や医療少年院に勤務し、2016年より現職。医学博士、子どものこころ専門医。一般社団法人日本COG-TR学会代表理事。著書に『ケーキの切れない非行少年たち』、『どうしても頑張れない人たち』(いずれも新潮新書)、『境界知能の子どもたち』(SB新書)などがある。

『児童精神科医が教える こころが育つ! 子どもの食事』
 宮口幸治[著]
 CCCメディアハウス[刊]
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