【写真特集】写真の力で混迷を増す世界を捉えて
ニューズウィーク日本版 / 2024年4月27日 13時19分
「世界報道写真長期取材プロジェクト」大賞 『2つの壁』 Alejandro Cegarra 2019年、メキシコ政府は寛大だった移民政策を厳格化。南方から入国を目指す移民に対する暴力や当局の汚職の原因となり、国境付近の不安定化につながった。ベネズエラからメキシコへ移住した撮影者自らの経験を生かし、移民の現状を長期間をかけて記録した作品 © Alejandro Cegarra, The New York Times/Bloomberg
「オープン・フォーマット(アフリカ)」部門 『漂流』 Felipe Dana and Renata Brito 2021年5月、アフリカ北西部モーリタニアの漁船がカリブ海のトバゴ島に漂着。船内で遺体が複数発見された。彼らは何者で、なぜ大西洋の反対側にいたのか。欧州を目指したはずの彼らの故郷やルートを調査し、危険を冒す移民の知られざる物語を記録したウェブ作品 © Felipe Dana and Renata Brito, Associated Press
「世界報道写真オープンフォーマット」大賞 『戦争は私的なもの』 Julia Kochetova ウクライナ東部ハルキウ州で「検問所」を作る子供。メディアが地図や統計で戦況を伝えるのに対し、受賞者は個人のウェブサイトを通じてフォトジャーナリズムとドキュメンタリー形式の日記を組み合わせ、個々人の日常の現実としての戦争がどのようなものかを伝える © Julia Kochetova
「ストーリー(アフリカ)」部門 『バリム・バベナ』 Lee-Ann Olwage 孫娘と教会へ行く準備をする認知症のダダ・ポール(91歳)。マダガスカルでは、認知症を発症すると、社会の認識不足から差別の対象になる。現地の「バリム・バベナ」(子は親を世話するべきという原則)に従い、認知症の父親を介護する娘と家族の物語 © Lee-Ann Olwage, for GEO
「単写真(南米)」部門 『アマゾンの干ばつ』 Lalo de Almeida ブラジル北部ポルトプライア先住民居住区付近のアマゾン川支流の乾いた川底を、漁師が歩く。昨年、アマゾン川流域は観測史上最悪の干ばつに見舞われた。交通を船運に頼るこの地域では水のない川を歩くしかない。干ばつの深刻さと世界的な環境危機を語る1枚 © Lalo de Almeida, for Folha de São Paulo
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