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いま買うべきは日本株か、アメリカ株か? 4つの「グラフ」から強さを比べる

ニューズウィーク日本版 / 2024年5月7日 16時45分

それから11年と少しの時間を経て、2024年2月22日、日経平均株価は終値で39,098円をつけて史上最高値を更新。1989年の大納会に記録した最高値(38,915円)を、34年かけてついに上回った日でした。

そしてこの日、アメリカの株式市場ではダウ平均株価が39,069.11ドルで終わり、こちらも初めて39,000ドル台を記録しました。

2月22日は、日経平均株価の初の39,000円超えに加えて、ダウ平均株価も初めて39000ドル超えを記録した日であり、2016年4月以降1倍割れが続いていたND倍率も、久しぶりに1倍を超えた日となったのです。

ST倍率でも日米比較ができる

ND倍率と同様に、日本とアメリカの株式市場の相対的なパフォーマンスを示す指標として、「ST倍率」があります。ST倍率は、S&P500種株価指数(S&P500)を東証株価指数(TOPIX)で割ったものです。

●ST倍率 = S&P500 ÷ TOPIX

S&P500はアメリカの主要株価指数のひとつで、ニューヨーク証券取引所やナスダック市場などに上場する500銘柄の時価総額をベースにした指数です。一方、TOPIXは東証プライム上場の全銘柄を対象として、1968年1月4日の時価総額を100として指数化したものです。

ST倍率は、現在S&P500が強いのか、それともTOPIXが強いのかがわかる日米の相対株価の指標です。ST倍率の上昇は、アメリカ株に対する相対的な日本株の好調を示し、ST倍率の下落は、アメリカ株に対する相対的な日本株の出遅れを示します。

2024年3月時点のST倍率は、2倍前後で推移しています。

(参考記事)あなたは高値で買えますか? プロトレーダーが語る「勝つためにいちばん大事なこと」【株初心者のための13選】

国内ではNT倍率にも注目

日本の株式市場を評価する指標として「NT倍率」があります。NT倍率は日経平均株価をTOPIXで割ったもので、2つの指数の相対的な強さを示します。

●NT倍率 = 日経平均株価 ÷ TOPIX

日経平均株価の上昇率がTOPIXより高いときはNT倍率が上昇し、TOPIXの上昇率が日経平均株価より高いときにはNT倍率は下降します。

NT倍率の標準は10~15倍前後とされています。この標準値を上回っているか、それとも下回っているかが、相場の状況を判断する際のひとつの目安となります。

日経平均株価は過去最高値を更新しましたが、TOPIXはまだ最高値に届いていません。今後、出遅れているTOPIXの上昇によるNT倍率の低下があるのかどうかにも注目が集まります。

日経平均株価がどこまで上がるのかに注目が集まりますが、他の株価指数との比較もあわせて見ることで、より幅広い視野で相場を見ることができるようになるでしょう。

[執筆者]
山下耕太郎(やました・こうたろう)
一橋大学経済学部卒業。証券会社でマーケットアナリスト・先物ディーラーを経て、個人投資家に転身。投資歴20年以上。現在は、日経225先物・オプションを中心に、現物株・FX・CFDなど幅広い商品で運用を行う。趣味は、ウィンドサーフィン。ツイッター@yanta2011 先物オプション奮闘日誌

※当記事は「かぶまど」の提供記事です




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