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マーク・ザッカーバーグ氏インタビュー「なぜAIを無料公開するのか」

ニューズウィーク日本版 / 2024年5月14日 16時0分

もしシステムに何百、何千億ドルも使うのであれば、コストが10%削減されただけでも大変大きなメリットになる。

AIモデルをオープンソースにすることで、AIの学習にかかるコストも削減されるようになるだろうし、性能もよくなる。

モバイルの領域ではAppleとGoogleがクローズドモデルでエコシステムを牛耳っている。スマホ上で新しい機能のアプリをリリースしようとしても、AppleやGoogleがクビを縦にふらなければリリースできない。AIのプラットフォームをそんな風にはしたくない。

AIプラットフォームがオープンであったとしても、InstagramやFacebookといったわれわれのプロダクトは、だれもがすぐに真似できるものでもない。もしAIをわれわれのプロダクトの1つだと考えれば、オープンにすべきかどうかをより慎重に考えないといけないかもしれないが、今のところAIをわれわれのプロダクトの1つだとみなさなければならないというような状況ではない。

基本的にLlamaの使用料は一定限度まで無料で、一部大企業がLlamaを一定限度以上使って大きな収益を上げるようになれば、その収益に対して使用料をもらうようなライセンスになっている。でもこのライセンス料収入を主要収益源にするつもりは今のところない。Llama2はほとんどのクラウドサービスで利用できるようになっている。今後も同様にクラウドサービスに提供しようと思っているが、それをわれわれにとって大きな収入源にしようとは考えていない。

【自社半導体】

自社開発の半導体で大規模言語モデルを学習させたいと思っているが、Llama4ではまだできない。まずはランキングやレコメンデーションに使える推論用チップを開発しようとしている。そうすることでNVIDIAのGPUを学習用に充てることができる。

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