能登群発地震、発生トリガーは大雪? 米MITが解析結果を発表
ニューズウィーク日本版 / 2024年5月21日 21時25分
論文執筆者の1人であるMITのウィリアム・B・フランク博士は「地表での降雪やその他の環境負荷が、地下の応力状態に影響を及ぼします。大雪による降水現象は、能登の群発地震の発生タイミングとよく相関していました。地震がなぜ起こるかの原因となるのはプレートですが、いつどのように起こるかに影響を与えるものの1つは気候であることは明らかです」と語っています。
研究チームは、今後、雨や雪と地震の関係が、能登半島以外の地域でも観測されるかを調査する予定です。世界の様々な地域で、気象条件が群発地震と関連していることを示すことができれば、地震予知や防災に活用できるかもしれません。
今回の研究はあくまで限られた地域・期間での群発地震での解析結果です。気象条件が地震発生のタイミングのトリガーになる可能性は、余震を伴う大地震にも当てはまるかは未知数です。ましてや、今、もっとも注目を集めている南海トラフ地震は海溝型地震なので、まったく違う発生トリガーの可能性が高いかもしれません。
そもそも、自然災害には例外がつきものです。どのようなタイミングで発生しても焦らないように、日頃から心と物資を備えておきたいですね。
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