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AppleとOpenAIの提携は何を意味するのか

ニューズウィーク日本版 / 2024年6月13日 9時50分

イーロン・マスク氏はAppleとOpenAIの提携を受けてX(旧Twitter)で、「Appleは自分たちのAIを作れるほど賢くない」とつぶやいている。

その上で「OpenAI がユーザーのセキュリティとプライバシーを保護するからだいじょうぶと、Appleが保証できるわけがない」「AppleがOSレベルでOpenAIを統合した場合、私の会社ではAppleデバイスの使用を禁止する」「訪問者には入口でAppleデバイスを預けてもらうから」と連続でつぶやいた。

確かにマスク氏の言う通り、スマホ向けの生成AIのトップ企業はOpenAIとGoogle。Appleに、この2社と同等の技術があるとは思えない。

Googleは、自社開発AIでAndroidスマホを大幅にバージョンアップしてくるのは間違いない。Appleに、自社の技術力の向上を待つ時間的余裕はない。

OpenAIとしても自社の技術がAndroid端末に搭載されるわけはなく、Appleと是が非でも組みたいところだ。

つまりGoogleという共通の敵を持つAppleとOpenAIがどっぷり組むことは、自然な流れと言える。

ただ最近、米国ではOpenAIの評判が悪い。女優の音声データを無断で使用したであるとか、YouTube動画を勝手に学習したであるとか、AIの安全性を訴える社員をクビにしたであるとか。同社に批判的な報道が続いている。

そんなOpenAIの技術をAppleのOSの根幹部分に取り入れるとなると、Apple製品のイメージが悪くならないだろうか。Appleにとっては、特にセキュリティ対策に関するイメージ悪化は避けたいところだ。

そこでAppleは、今回の提携を控えめに表現したいのではないだろうか。

今後この提携はユーザーにどう受け止められるのだろうか。セキュリティやプライバシーの観点からユーザーの反発をくらうのか。それともOpenAIの生成AIでiPhoneの使い勝手が大幅に向上し、ユーザーに喜ばれることになるのだろうか。

今後の成り行きを見守りたい。

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