1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ
  4. ライフ総合

韓国人は7割が「完璧主義者」!? 競争社会で「成果を上げる人」と「ストレスで潰れる人」の違い

ニューズウィーク日本版 / 2024年6月17日 18時15分

彼は先日、ずっと注力してきたプロジェクトで大きな成果を収めた。特別休暇と報奨金まで手に入れ、同僚たちからも祝われた。だがその喜びも一瞬で、翌日せっかくもらった休暇を利用し少し遅い時間に目覚めた彼は、どんよりとふさぎこんでしまった。昨日の成功がしがなく思え、その程度のことで得意になって遅くまで寝ていた自分が情けなくなったのだ。

こうして事あるごとに自分を追い詰める不適応的完璧主義者は、何事も1人でうまくこなせそうに見えるが、実はそんなこともない。彼らは失敗を恐れて、小さなこともなかなか行動に移せない。

もっと正確に言うならば、「失敗そのもの」よりも「失敗した自分に対する周囲の目」におびえて、延々と仕事を先送りしてしまうのだ。そのため立派な計画を立てたはいいが実行できないとか、決められた期限が過ぎても仕事を手放せないということが多々発生するのである。

ところが、彼らはそれでも完璧主義をやめられない。それだけが人から認められ愛されるための唯一の道だと考えているからだ。

これについてアメリカの社会学者ブレネー・ブラウンは、「完璧主義は、私たちが引きずって歩く20トンの鎧だ。私たちは完璧主義が自分の身を守ってくれると信じているが、実のところそれは私たちの自由を奪うものである」と言っている。

だが私は、完璧を追求することに問題があるとは思わない。鎧を脱ぎ捨てる勇気さえ持てば、不適応的完璧主義者も十分に人生の喜びを味わい、人から認められ愛されると思うからだ。

もちろん鎧を脱ぎ捨てるのは簡単なことではない。なぜなら彼らは認められ愛されるために走り続けてきただけなのに、周りに人が集まるどころか1人2人と離れていく理由がわからなくて鎧を脱ぎ捨てたら「出来損ない」の烙印を押されそうだとおびえているからだ。

だとしても、これからはありのままに現実を認めるべきだ。自らを追いこみ責め立てていたら、四六時中何かにせかされるようにして働くことになる。それではすっかり疲れ果て、ミスする確率が上がり、あれほど望んだ完璧さからも遠ざかってしまう。

それに、いつ見ても気が立っているような人間を歓迎する人は誰もいない。

だからもう重い鎧は脱ぎ捨てよう。鎧を脱いで体が軽くなれば、あなたは自由にどこへでも行けて、もっと幸せになれる。

これについてハーバード大学心理学部教授タル・ベン・シャハー著『最善主義が道を拓く――ポジティブ心理学が明かす折れない生き方』(田村源二訳、幸福の科学出版)の韓国語版書籍紹介文には次のようなことが記されている。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください