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「誠意のない男たちと有毒な関係を重ねた」米歌手が告白 きっかけとなった「最初の関係」

ニューズウィーク日本版 / 2024年6月23日 17時35分

ロシア国営原子力企業ロスアトムのアレクセイ・リハチョフ最高経営責任者(CEO、写真右)は、プーチン大統領(左)のベトナム訪問中に、同国の原子力発電所開発への支援を申し出たことを明らかにした。ロシア通信(RIA)が6月24日報じた。昨年8月、モスクワで撮影されたロシア政府提供写真(2024年 ロイター)

ステファニー・クエール(カントリー歌手) for WOMAN
<恋人が事故死した後、彼が浮気していたことを知った。自暴自棄になり、仕事に熱中し、深く考えもせず......。私は今、ようやく立ち直れた>

昨年2月のこと。米モンタナ州は白い冬景色に閉ざされ、昼間でも弱々しい薄日が差すばかりだった。

私は対面キッチンのカウンターに向かい、自分の人生の旅について書く作業に何時間も没頭していた。ふとある言葉が目に留まり、跳び上がりそうなほどショックを受けて現実に引き戻された。まるで初めて体験するかのように過去の場面がよみがえり、感情が激しく揺さぶられた。

「有毒な関係」、つまり自己の尊厳を貶(おとし)められるような虐待的な恋愛関係。私は何度もそんな関係に陥ったが、最初の関係には自分でケリをつけていない。2009年に彼が飛行機事故で亡くなり、私たちの関係は突然終わった。

それから5日間、私は恋人の死を悲しんだ。彼の裏切りを知ったのは、その後だ。彼の秘密の生活は彼の死以上に私を打ちのめした。

彼には、浮気相手がいた。

つらいだろうけど、乗り越えて前に進まなきゃ──家族や友人はそう言った。

前に進むために、私は過剰に活動的になり、仕事に熱中し、たばことアルコールで神経を麻痺させようとした。だが、この耐え難いトラウマを見つめ、自分の思いを書き始めてようやく気付いた。適切な支援とセラピーを受けて、自分の悲しみに向き合おうとしなかったから、悲しみは癒えないまま、心の中に居座り続けたのだ、と。

薄日の差すモンタナのキッチンで、私は深呼吸をして、抑圧されてきた感情の波に身を任せ、じっと座っていた。

それまで私は過去にとらわれたまま、心ここにあらずの状態で現在と向き合っていた。周囲の人たちに余計な気遣いをさせないよう、うれしくもないのに笑顔を作り、おかしくもないのに笑うようになった私を、身近なある人は「猫かぶり」と評したものだ。

けれど、愛する夫と至福に満ちた日々を送っている今なら向き合える。長いこと心の奥底に押し込められていた悲しみ──解き放たれ、癒やされる日を待っていた悲しみに。

「許すこと」で救われた

今にして思えば、最初の関係から受けた傷とその毒性から目を背け、それを美化しようとしたために、深く考えもせず、次から次へと誠意のない男たちと関係を持ってしまったのだ。1回で十分なはずなのに、気付けば性懲りもなく同じ過ちを繰り返していた。

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