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アルツハイマー病の症状を改善する治療法が発見された

ニューズウィーク日本版 / 2024年6月25日 18時12分

チャンはさらにこうつけ加えた。「この成功により、アルツハイマー病の治療戦略として(このタンパク質の)相互作用を標的とする可能性が見えてきた」

研究チームは、この治療法がアルツハイマー病を「治す」ものではないとも説明。病気の進行の比較的早期段階でペプチドを投与する必要があるが、これを行うことで認知機能低下の症状を大幅に遅らせることが期待でき、通常の寿命の範囲内であれば深刻な影響を及ぼさない程度に抑えることができる可能性があると述べた。

この研究報告が発表されたのと同じ日、英シェフィールド大学の研究が学術誌「ネイチャー・コミュニケーションズ」で発表された。こちらは、一部の人がほかの人よりもアルツハイマー病になりやすい可能性がある理由についての研究報告だ。

アルツハイマー病の発症に関与しているもう一つのタンパク質は、アミロイドベータと呼ばれる。アミロイドベータは、脳内のタンパク質が間違って折り畳まれて凝集することによってできる。これらの凝集体は、タウタンパク質の凝集など、脳細胞の周囲でのさまざまな有害な化学反応を引き起こし、脳細胞を損傷し、最終的には破壊する。

 

これまでの研究で、APOEと呼ばれる遺伝子の特定の遺伝子タイプがアルツハイマーの発症リスクを大幅に高めることが示されている。シェフィールド大学の研究チームは今回その理由について、この特定の遺伝子タイプがアミロイドベータと相互作用し、アミロイドベータを細胞にとってより有害なものにするからかもしれないと報告した。

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