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外国も驚く日本の子どもの貧困...見えていない現実を変えるため必要なこと

ニューズウィーク日本版 / 2024年7月18日 18時3分

その上夏休みは日に2食しか食べられずおなかをすかせた子どもがいるとなると、日本も学校に行けずに働いている他国の貧しい子どもたちの状況を、全くの人ごととは考えられない事態になっているようだ。

日本では子どもの約7人に1人が相対的貧困(貧困線以下の状態)にあるといわれている。日本はこの相対的貧困状態にある子どもの割合がOECD(経済協力開発機構)諸国の中でも高く、ひとり親世帯では実に44%を超える。

相対的貧困とは、飢餓で亡くなるような状態ではないが、食事を切り詰めている、経済的な理由で進学できない・塾や習い事に通えない、余暇や旅行などを経験できないなど、子どもの心身の成長にとっては不利になる状態のことだ。

少子化対策が叫ばれる日本で、少ない子どもを大切にし、良い教育を与えることが今後の安定した社会の基盤になるはずだ。だが貧しい子どもが街頭にいる諸外国と違って、日本の子どもの貧困は非常に目にされにくく、それが社会や共同体の支援の拡大を妨げているように思える。

せっかく楽しいはずの夏休みなのだから、大人の私たちも自分の子ども時代を思い出して、あらゆる子どもたちが夏休みを楽しめるよう、一日のランチ代や一晩の飲み会代を子どもの貧困解消のために寄付してみてはどうだろうか。

石野シャハラン
SHAHRAN ISHINO
1980年イラン・テヘラン生まれ。2002年に留学のため来日。2015年日本国籍取得。異文化コミュニケーションアドバイザー。YouTube:「イラン出身シャハランの『言いたい放題』」
Twitter:@IshinoShahran




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