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着陸する瞬間の旅客機を襲った「後方乱気流」...突然大きく揺れる機体を立て直す操縦士の映像が話題

ニューズウィーク日本版 / 2024年7月14日 13時15分

この動画を見て、飛行機に乗るのが怖くなったとしても、それはあなただけではない。「Frontiers in Psychology」に発表された2021年6月の研究によれば、飛行機恐怖症は先進国で約10~40%の人に見られるという。

乗客1人が死亡し、数十人が負傷したシンガポール航空便の事故など、激しい乱気流による最近の事故が報道されているのを見て、多くの人が以前よりも空の旅に不安を感じているとしても不思議はない。

動画の投稿者は本誌に、「後方乱気流は翼の先端で発生して降下し、渦を巻きながら機体を離れていく。乱気流の強さは、翼の形状と、航空機の重量の影響を受ける」と説明している。

航空機は、その最大重量によって、ライト、ミディアム、ヘビー、スーパーに分類される。投稿者によれば、世界最大の旅客機であるエアバスA380は最も重い旅客機でもあり、唯一スーパーに分類されるという。

前方の航空機との間隔を定めた規制が

投稿者は次のように説明する。「離着陸時に、特定カテゴリーの航空機の後ろにどれくらい接近できるかについて、管制官やパイロットは一定の規則を課されている。後方乱気流は、フライトの安全性に大きく影響するためだ」

例えば、ボーイング737-800はミディアムに分類される。つまり、「離陸時、重いカテゴリーの航空機が先に離陸した場合、2分間待たなければならないということだ。この間に、後方乱気流は離陸コースから『転がり』出る」と投稿者は話す。

動画の航空機は、「スーパー」クラスとされるエアバスの後ろにいた。着陸時には通常、一定の距離をとるために2機の間隔を空けるが、欧州連合(EU)の新しい法律では、一定の時間もとることになっている、と投稿者は補足する。「今回は、私たちが守るべき最低間隔は4.6キロメートルだった」

投稿者は続ける。「私たちは着陸機のちょうど4.6キロ後ろにいた。あの日のコンディションでは、後方乱気流が完全に風で吹き飛ばされることはなかった。当時は風が非常に弱く、後方乱気流が、滑走路の少し上空にとどまりやすい条件だった」

ティックトックユーザーたちは、今回の着陸の映像に感銘を受けたようだ。「美しい着陸!」「いい仕事。よく訓練されている」「よく立て直した」「素晴らしい反応だ」「うまく操縦されているなあ...」といったコメントが寄せられている。
(翻訳:ガリレオ)




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