「演技過剰で派手なおばさん」を探してたから...「ミスM」が新作映画と『フォーエバーフレンズ』を語る
ニューズウィーク日本版 / 2024年9月6日 15時25分
H・アラン・スコット(ライター、コメディアン) for WOMAN
<歌手で俳優の「ミスM」ことベット・ミドラー。映画『ザ・ファビュラス・フォー』への出演経緯や、代表作続編への希望を明かす──(インタビュー)>
歌手で俳優、アカデミー賞にノミネートされたこともあるレジェンドのベット・ミドラーは、なぜ新作『ザ・ファビュラス・フォー』のマリリン役を引き受けたのか。答えは単純。「彼らが演技過剰で派手なおばさんを必要としていたから」だそうだ。
ミドラー演じるマリリンは夫を亡くしており、大学時代の女友達(スーザン・サランドンとシェリル・リー・ラルフ、メーガン・マラリー)と旧交を温めている。「役者なら誰だって過剰に演じてみたいもの。だから自由奔放に演じていいって言われたら、そりゃ張り切る」
今回の共演者たちと組むのも楽しみだった。「彼女たちと仕事をするのはすごく新鮮だった。みんな、役との向き合い方が違うから」
ミドラーは1972年のデビューアルバムで「ザ・ディバイン・ミスM」のペルソナをまとった。以来、ステージでは「ミスM」を演じてきた。今回のマリリン役は、その「ミスM」に似ている。
「みんな私にミスMであることを期待するけど、私は彼女じゃない。私の中には彼女がいて、私自身もいる。本格的な歌手活動から一歩退いて以来、穏やかな性格になってきた。X(旧ツイッター)ではある程度までミスMのペルソナで書いているけど、常に彼女でいたら神経がすり減ってしまう」。
そう語るミドラーに、本誌H・アラン・スコットが話を聞いた。
◇ ◇ ◇
──『ザ・ファビュラス・フォー』への出演を引き受けたのはなぜ?
面白い女性たちと仕事をするのは楽しいから。脚本も素晴らしかった。ジョセリン・ムーアハウス(監督で脚本家)の作品はずっと見ていて好きだったから、彼女の企画だと聞いて心が動いた。
──高齢女性が主役の映画と言えば、『また、あなたとブッククラブで』もある。なぜこういうのが受けるのかな?
観客も一緒に年を取っている。同じ時代を生きてきたから身内のように思えて、映画館へは旧友に会いに来るような感じなのかも。
──ならば『ファースト・ワイフ・クラブ』(1996年)の続編もあり得る?
何度か話はあったけれど、頓挫している。ゴールディー・ホーンやダイアン・キートンとは、また何かやりたい。彼女たちとの仕事は本当に楽しかったし、幸せだった。
──続編を望む映画は?
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