「トランプは弱すぎた」「勝者はハリス」...それでもテレビ討論会は意味がなかった?
ニューズウィーク日本版 / 2024年9月12日 17時4分
「ハリスは、過去数回の政権下でアメリカを悩ませてきた政治的な敵意を一掃すると語った。支持者を決めていない有権者は一般的に、より楽観的なメッセージに惹かれる傾向がある。なぜなら、彼らは政治に深い関心がなく、ワシントンの政界で日々繰り広げられる政治的な策謀についてはよく知らないからだ」
討論会では選挙の行方は変わらない?
しかし、ハリスがどれほど力強いパフォーマンスを見せたとしても、討論会が選挙の行方に与える影響を計るのは難しいと政治評論家のクレイグ・アグラノフは考える。
アグラノフは11日、本誌宛てのテキストメッセージで「討論会は物語を形づくり、重要な瞬間をもたらすが、その重要性はしばしば見る人の視点に左右される」と述べた。
アグラノフは「凝り固まった有権者にとっては、意見を変えるどころか既存の信念を強化することになるかもしれない」と説明する。
「今回のように両極化した選挙戦では、たとえ討論会でトランプが負けたと認識されても、多くの有権者がすでに心を固めているため、針が大きく動くことはないだろう」
CNNのデータ担当記者ハリー・エンテンは11日、討論会後の数日間、世論調査ではハリスの支持率が急上昇するだろうと述べた。
過去の大統領選でも、最初の討論会で力強いパフォーマンスを見せて勝利した候補者が「世論調査で支持率が2ポイント以上上昇した」という。
それでもエンテンは、大統領選は今後も接戦が続くと予想している。ファイブ・サーティエイトの集計によれば、11日時点でハリスは、全米規模の世論調査でトランプを平均2.7ポイントリードしていた(47%対44.3%)。
ニューヨーク・タイムズが集計している全米規模の世論調査では、ハリスのリードはもっと小さく、平均で49%対47%だった。
(翻訳:ガリレオ)
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