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40代は、おしゃれを置き去りにしない...冨永愛の「新・幸福論」とは?

ニューズウィーク日本版 / 2024年9月20日 9時20分

大人の女性こそ、おしゃれして出かける機会をどんどんつくろう

でも、なんでそんなことになるんだろう? 40代の編集者さんに聞いてみた。そしたら、「ずっと同じ会社に通っていると、『別にこの服でもいいか』っていう感じになっちゃうんですよ。会社で同僚に会うだけなら、おしゃれしようとは思いません」と言われてしまった。

ええ? それってつきあって3年過ぎた彼とのデートみたい。そうか、そういうことか。確かに会社に行くだけだったらおしゃれなんてする気になれない。同僚の男性だって、スーツをぐるぐる着まわしているだけだしね。

年齢を重ねた女性たちは、おしゃれをして出かける機会がそもそも減ってしまうのだ。だから「会社に着て行く服」「保護者会に着て行く服」など目的別の実用重視になってしまって、おしゃれを楽しめないのではないか。これは、私の仮説だけれど。

だったら、出かけよう。夫や、恋人や、ボーイフレンドと、ときめく外出を増やそう。欧米だと、おしゃれなバーには素敵な大人の男女がいる。日本は若いカップルか、仕事帰りの男性しかいない。残念だ。

女友だちとのお出かけだってもちろんいい。歌舞伎やミュージカルにうんとおしゃれして行くのも楽しいと思う。デートでなくても、特別なイベントがなくても、おしゃれして出かければ胸はときめく。

私はときどき「今日はデートですか?」と事務所の人に聞かれることがあるのだけれど、単に朝の気分で「なんかおしゃれしたい」と思っただけのときもある。事務所に来て、家に帰るだけでも、おしゃれしたいときにはおしゃれするのだ。でないと、おしゃれのしかたを忘れてしまいそうになるから。

デートするときには、何を着るかをものすごく考える。自分が素敵に見える服を選ぶのではなく、二人並んだときにいい感じに見える服を探す。「彼は黒のコートを着てくるだろうから、私も黒でいく?」とか「きっと今日はきれいめの服だと思うから、私もそれに合わせよう」というように。

事前に「今日は何着てくるの?」とは聞かない。聞かないで考えるのが好き。実際に会ったときに、「やっぱりね」と思えるとうれしいから。相手も同じように考えて、私をイメージして着てきてくれることもあるので、そんなときは2倍うれしい。

洋服は人の心にものすごく大きな影響を与える存在だと思う。セクシーな服を着れば、セクシーな気持ちになるし、表情にも表れる。和服を着れば、自然と落ち着いたしぐさになる。パリッとしたスーツを着れば、自然と背すじが伸びて表情もキリリとする。鮮やかな色の服を着れば、なんだか元気になれる気がする。

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