1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 芸能
  4. 映画

「テレビから消えた芸人」ウーマン村本がパックンに語った「NYでの芸人生活」...政治ネタで「めっちゃウケた」?

ニューズウィーク日本版 / 2024年9月19日 15時55分

パックン 社会風刺ね。

村本 社会風刺や、私はこう思うといったことね。日本の漫才は意見というより、何かを演じるスタイルだけど......。それがきっかけで、アメリカに行ってみたいと思った。

TORU YAGUCHI FOR NEWSWEEK JAPAN

パックン 彼の好きなネタは。

村本 セブンワーズとか、宗教の話とか。

パックン 鉄板ですね。セブンワーズっていうのは、テレビで言えない7つの放送禁止用語をひたすら言う漫談。

村本 彼はそれで訴えられて、裁判で勝った。コメディアンが権利のために闘うなんて、考えたこともなかったから感動しちゃって。ホワイトハウスの晩餐会でコメディアンが大統領をディスるというカルチャーにもびっくりした。

パックン 日本にはないものだから。

村本 吉本にはないからね。パックンは漫才とスタンダップの違いはどう思う?

パックン 漫才は本人より架空人物のものですね。スタンダップはプライベートな話が多く、自分の体験やつらかった思い出や性癖も話すし、弱点をさらけ出すセラピーのような感じ。セラピーと何が違うかというと、治らないこと(笑)。それからスタンダップでは、政治的意見でも社会風刺でも聞く側は受け入れる。

村本 日本ではちょっと違う。「それはお笑いじゃない」ってよく言われる。

パックン でも落語家では政治的な話をする人もいて、例えば立川談志師匠はそうだった。爆笑問題も舞台では政治的な話をやる。だから全くゼロではないけど、それでもスタンダップとは違うよね。

村本 俺、今すごく自由で、俺の映画を見た人に「あの頃の顔とアメリカに行ってからの顔が全然違う」って言われた。つき物が取れたようだ、と。パックンはアメリカから日本に来て、生きづらいとか感じたことなかった?

パックン 堅苦しいと思うことは何回かあった。英会話学校の講師だった頃、ホームパーティーをした翌日に社長と一緒に菓子折りを持って近所を謝りに回ったときとか。

村本 福井県の英会話学校か。俺の地元だ。

パックン そう。ホームパーティーでちょっと騒いだら、社長にチクられた。僕の家に来て、苦情を言えばいいのに。

村本 それが日本のスタイル。

パックン でも僕をチクった人の家が半年間工事をして、すっごいうるさかったね。1日のパーティーと半年の工事なら、工事が断然うるさい。

村本 沖縄の空はもっとうるさいから、アメリカのせいで。あれもパーティー?

パックン いや、パーティーじゃないけど......。そもそも論に戻ると、日本にないお笑いにアメリカで挑戦して、最終的に逆輸入したい? それともアメリカでやっていく?

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください