メーガン妃が編集したヴォーグ誌「15人の女性をフィーチャーした2019年の特別号」のレガシー
ニューズウィーク日本版 / 2024年9月27日 18時33分
ジェームズ・クロフォード=スミス for WOMAN
<「ポリコレすぎ」と炎上した5年前の特別号、メーガンと名門ファッション誌との蜜月は今も続く。ヴォーグはメーガンが選んだ15人に9月号で新たに変革者を推薦させた>
英国版ヴォーグ誌がメーガン妃をゲスト編集者に迎えた2019年9月の特別号『変革をもたらす勢力』が5周年を迎えた。
王室のメンバーがヴォーグのゲスト編集者を務めるのは、初めてのことだった。メーガンはエドワード・エニンフル編集長(当時)とタッグを組み、時代を変える変革者と評価する15人の女性にスポットライトを当てた。
表紙を飾ったのは写真家ピーター・リンドバーグによる15人の肖像。16人目のスペースは鏡になっており、読者を変革者として映し出した。
メーガンによるミシェル・オバマのインタビューも載った特別号は英国版ヴォーグ史上最速の売れ行きを記録、10年で最も売れた号となった。
そのレガシーは健在。5周年を記念し、ヴォーグはメーガンが選んだ15人に9月号で新たに変革者を推薦させた。
19年に選ばれたのは俳優のサルマ・ハエック、環境保護活動家のグレタ・トゥーンベリ、ボクサーのラムラ・アリ、ニュージーランド首相(当時)のジャシンダ・アーダーン、モデルのアドゥ・アケチら15人。今回ハエックはアンジェリーナ・ジョリーを、アケチは人権派弁護士でジョージ・クルーニーの妻のアマル・クルーニーを推した。
英国人の神経を逆なで
現在は編集顧問を務めるエニンフルは特別号について、9月号で「一過性でないムーブメントをつくるのが目的だった」と振り返った。
「ヴォーグは多くの活動家や先駆者を取り上げてきた。今後も現状を打破しようとする人々に光を当て、その声を通じて議論を形成していかなければ」
商業的には大成功を収めた19年の特別号だが、メーガンは激しいバッシングを浴びた。
22年、元バニティ・フェア誌編集長のティナ・ブラウンは王室暴露本『ザ・パレス・ペーパーズ』で、メーガンがイギリスでメディア対応に苦労していたことを踏まえ、特別号を「大失敗」と呼んだ。
「この号には(ポリティカルコレクトネスや傲慢そうなアメリカ人といった)イギリス人が嘲笑したがる要素が詰まっていた」と、彼女は書いた。
「何より非難を招いたのは、メーガンが選んだ変革者が一様にリベラルだった点。保守派のタイムズ紙は15人を『ポリコレ名簿』と揶揄した」
エリザベス女王とキャサリン妃が選ばれなかったことも、注目を集めた。
15人の女性をフィーチャーした2019年の特別号の表紙 HANDOUT/GETTY IMAGES
ブラウンはさらに続けた。「特別号を、タブロイド紙は鼻持ちならないナンセンスと見なし、一流コラムニストは偽善と考え、極上のキャメルコートはどこで手に入るのか、という類いの問題の解決法を求める従来の読者層は意味不明と判断した」
発売後、エニンフルはガーディアン紙で一部のバッシングを批判した。「あれは人種差別の域を越えていた......メーガンへの個人攻撃だった」
メーガンが王室を離脱し渡米してからも、ヴォーグとの蜜月は続く。人工妊娠中絶を認めたロー対ウェード判決を22年に米最高裁が覆すと、メーガンは米国版でフェミニズム運動の草分けグロリア・スタイネムと対談した。
よくも悪くも注目されるメーガン妃を、名門雑誌も簡単には手放せないのだろう。
この記事に関連するニュース
-
ヘンリー王子とメーガン妃、離婚の危機に「結婚生活はそれほど長く続かないだろう」王室専門家
日刊スポーツ / 2024年11月26日 8時34分
-
ヘンリー王子 来年1月に裁判のためまたもやメーガン妃抜きで英国訪問へ
東スポWEB / 2024年11月25日 13時14分
-
メーガン妃がクリスマス期間中に大攻勢へ「キャサリン妃やベッカム夫人に和解要求」と王室関係者
東スポWEB / 2024年11月12日 18時49分
-
ヘンリー王子は英国訪問を強く希望も… メーガン妃の同行は「あり得ない」と王室専門家
東スポWEB / 2024年11月11日 14時5分
-
「家族は見た目も、心も冷たい」と語る、ヘンリー王子の映像が話題に...「不幸なプリンセス」メーガン妃との最後の公務
ニューズウィーク日本版 / 2024年11月4日 8時45分
ランキング
-
1G7外相会合で「ロシアに武器輸出」非難に中国政府「武器を提供したことはない」と反論
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年11月27日 18時41分
-
2レバノン停戦、市民に不信感も=「双方が違反する」と懸念
時事通信 / 2024年11月27日 19時55分
-
3中東、レバノン停戦を歓迎=イラン「犯罪者の処罰」訴え
時事通信 / 2024年11月27日 20時28分
-
4ソウルで記録的大雪=11月の最多積雪更新―韓国
時事通信 / 2024年11月27日 19時31分
-
5ミャンマー軍トップに逮捕状を請求 国際刑事裁判所の主任検察官「ロヒンギャの迫害に関与」
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年11月27日 20時47分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください