オーストリア総選挙で元ナチス党員が作った極右政党が第1党に
ニューズウィーク日本版 / 2024年10月1日 16時30分
コリバサヌは「オーストリア国民党は自由党とは異なり親EUで、ロシアに対するEUの姿勢を支持している」ものの、自由党への支持の高まりがオーストリア国民党による「より厳格な移民対策の導入と、シェンゲン協定地域をルーマニアやブルガリアにまで拡大する案への反対を決定づけた」と説明した。
キクル率いる自由党は6月の欧州議会選挙でも高い得票率を獲得しており、ほかの複数のEU加盟国でも極右政党が躍進した。自由党はEUに懐疑的で、亡命希望者に対するより厳しい規則の導入を要求。AP通信によれば、亡命の権利の一時停止や「招かれざる外国人の再移住」を呼びかけている。
ウクライナでの戦争についてはウクライナへの支援継続に批判的で、ロシアへの制裁を終わらせるよう呼びかけている。自由党はまた、ドイツ主導のミサイル防衛プログラム「欧州スカイシールド」からオーストリアを脱退させたいと考えている。
コリバサヌは「自由党はオーストリアが中立を掲げていることを利用して、自分たちの反EU、親ロシアの立場を説明している。EUによる対ロシア経済制裁は、オーストリアの中立性に反すると主張している」と説明。自由党はオーストリアの「経済発展がロシアとの関係に大きく依存していると考えている」とつけ加えた。
ヒトラーはオーストリア出身だが1933年にドイツの首相となり、最終的には自ら率いるナチ党による一党独裁体制を築いた。オーストリアは1938年にドイツに併合され、これにより両国が「大ドイツ」を形成すると考える者もいた。
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