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起業家や芸術家ら超一流から「成功の秘訣」を聞き出すための、12の「正しい質問」

ニューズウィーク日本版 / 2024年10月10日 18時30分

具体的には、頬が落ちそうなほど美味しい料理を食べて「レシピを推測する」、美しい音楽を聴いて「コード進行を突き止める」、ある映画を観て「物語の展開構造をつかむ」などといった能力を指す。

このように分解することで偉業を達成した例は、文学や芸術からビジネス界まで、さまざまな分野で豊富にある。

たとえば、映画製作者のジャド・アパトーを例に取って考えてみよう。

ひとりの高校生が著名な大物たちに取材できた理由

アパトーは、『俺たちニュースキャスター』『ブライズメイズ 史上最悪のウェディングプラン』『40歳の童貞男』など、当時最もヒットしたいくつものコメディ映画で脚本・監督・製作を担当してきた人物だ。

アパトーはどうやって自分の作品の製作技法を身につけてきたのだろうか?

それはアパトーが敬愛するすべてのコメディアンの優れた点を、体系的に紐解いて分析することによって得られたものだ。

アパトーの秘密兵器は、リスナーが1人しかいないラジオ番組だった。

アパトーは高校時代、お笑いの大ファンで、同年代の友人がロックスターに夢中になる中で、彼はコメディアンに夢中になっていた。お笑いのレコードを集め、お笑いのTV番組をもとに1週間の計画を立て、夏休みには地元のコメディクラブで皿洗いのバイトをした。

そしてほんの気まぐれで自分の学校のラジオ局に参加したとき、そこで彼は興味深いことに気づいた。そのラジオ局の高校生DJは、いくつもの大物バンドのインタビューに成功していたのだ。

アイデアが浮かんだのはそのときだった。だったら自分でラジオ番組をつくって、お笑い界の大スター一人ひとりから、キャリアについてのアドバイスをもらえばいい。

「エージェントや広報の人に電話して、僕はロングアイランドのWKWZラジオのジャド・アパトーだけど、彼らの顧客のコメディアンにインタビューしたいって伝えたものだよ。自分が15歳だってことは言わなかった。だって、コメディアンの代理人の大半はロサンジェルスにいるんだから、うちのラジオ局の電波がかろうじて家の駐車スペースを出たあたりまでしか届かないなんて、わかるわけがないんだから。それで僕がインタビューに出向いていって、ようやく騙されていたことに気づくってわけさ」と、アパトーはのちに書いている。

アパトーが聞き出した大物たちの「成功の秘訣」

この計画は非常にうまくいった。それからの2年間、アパトーはコメディ界の大物たちにインタビューし、どのようにしてネタを考えているか、どうやってエージェントを見つけたか、さらには有名になるための最適な方法まで、あらゆることを聞き出した。

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