日本とジョージアの「アポ」は何が違うのか?...予期せぬ素敵な巡り合わせを楽しむ方法
ニューズウィーク日本版 / 2024年10月18日 14時50分
郊外にいたことも理由ではあったが、実はその時も日程を決めることに躊躇していた。しかし、その晩にちょうど予定が入っていなかったこと、何よりもウチャとHさんが顔見知りであったことから突然ひらめいて、「今夜はどうか」と2人にすぐに連絡を入れると、どちらからも快諾の返事が来た。
Hさんとのアポの件で胸のつかえが下りたのもあったが、何よりもウチャの素敵な豪邸で一堂に会して食事とワインを楽しんだことは、「突然」の演出も手伝ってか、私たち3人にとって忘れられない思い出となった。
日本では家族やよほど親しい友人でない限りは、アポを入れずに突然誘うこと、ましてや自宅ではない所に自分の友人を招くという提案は都合がよすぎるとか、失礼とされることもあるだろう。
しかし、「相手に迷惑をかけてはいけない」と考えすぎることで、素敵なチャンスを逃すのはもったいない。特に海外では、その土地のペースや考え方に合わせることも重要だ。
時間とは生き物であり、しかるべきタイミングを誰もが無意識に狙い定めようとしていると私は考える。だからこそ、予期せぬ形での素敵な巡り合わせが起こる「ジョージア式アポ」も時にはおススメしたい。よいご縁はアポなしにもあるのだから。
ティムラズ・レジャバ(駐日ジョージア大使)
TEIMURAZ LEZHAVA
1988年、ジョージア生まれ。1992年初来日。早稲田大学卒業後にキッコーマン勤務を経て、ジョージア外務省入省。2021年より駐日ジョージア特命全権大使を務める。共著に『大使が語るジョージア』など。
日本離任前のガベチャワ参事官(大使のXより)
引越し作業が進む大使館の部屋から離任前のガベチャワ参事官が奏でます。 https://t.co/GYeafAAVTn pic.twitter.com/W5DbqnP447— ティムラズ・レジャバ駐日ジョージア大使 (@TeimurazLezhava) July 26, 2024
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