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日本の将来を担う医師の卵が海外流出...「ブレインドレイン」を防げ

ニューズウィーク日本版 / 2024年10月11日 20時19分

もちろん、デメリットもある。日本と比べて卒業の難易度が高い傾向にあることだ。万が一、卒業できなかった場合のプランBをしっかり備える必要があるだろう。

不安材料はあるにせよ、日本の医師志望の人たちの間でEUの医学部人気が年々高まっている。彼らがヨーロッパへ飛んでしまえば当然、日本で活躍してくれる人材は減る。

この「ブレインドレイン(頭脳流出)」を防ぐには、例えば海外の医学部卒業生を日本に積極的に受け入れるアプローチがある。医学部の学費を抑え、定数を増やすといった選択肢もあり得るだろう。

現在は医師国家試験に合格しなければ日本で医師として働けないが、他国の資格制度を認めた上で、日本語の医療専門用語試験を受けさせるような手法は考えられないだろうか。あるいは、日本でも医学を英語で勉強できるようにする手もある。

想像がすぎる? ブルガリアやルーマニアでも当初、医学部への英語コース導入には反対の声が上がったという。だが命を守り、医師の働き方を改善するためにも、医師確保は喫緊の課題だ。海外の先例からヒントを得て、試してみる価値はある。

トニー・ラズロ
TONY LÁSZLÓ
1960年、米ニュージャージー州生まれ。1985年から日本を拠点にジャーナリスト、講師として活動。コミックエッセー『ダーリンは外国人』(小栗左多里&トニー・ラズロ)の主人公。

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