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ロシアで北朝鮮兵士が戦闘参加のための訓練している「証拠動画」をウクライナが公開

ニューズウィーク日本版 / 2024年10月21日 18時34分

北朝鮮人民陸軍の戦車部隊を視察する金正恩(3月25日、場所不明) KCNA via REUTERS

ブレンダン・コール
<「もしNATOが北朝鮮の参戦を傍観するなら、それは戦略的・道義的失敗だ。すぐに対応する必要がある」と言う専門家も>

ウクライナとの戦闘に参加する予定の北朝鮮兵士がロシア軍の施設で訓練を受けているとするウクライナ政府は10月18日、その証拠とする動画を公開した。

【動画】ロシア軍の施設で順に装備を受け取る北朝鮮兵士

ウクライナ文化情報省の戦略コミュニケーション・情報安全保障センターはこの動画を、約1万人の北朝鮮の兵士がロシア軍に合流するために訓練を受けているとするウォロディミル・ゼレンスキー大統領の発言を裏付けるものとして発表した。

ウクライナの複数の報道機関は18日、ロシア極東のプリモリエ地方にある訓練場で、北朝鮮の兵士たちが装備を受け取るために整列しているところとされる動画を報じた。

本誌はこの動画の真偽を確認できていない。また、ロシア国防相にコメントを求めたが回答は得られていない。

ウクライナ軍の情報機関のトップ、キーロ・ブダノフは北朝鮮兵士の派兵について、まず第1陣としてロシア・クルスク州に2600人が送り込まれ、11月初めには1万1000人がウクライナ国内で「戦闘態勢を整える」との見通しを示した。ちなみにクルスク州は、8月にウクライナが越境攻撃を仕掛けている場所だ。

韓国の情報機関、国家情報院は18日、北朝鮮は8日から13日の間に国内3カ所から1500人の兵士をウラジオストクに送り、まもなく第2陣も送る予定だの見方を明らかにした。

国家情報院は、北朝鮮近くの海上にいるロシア船を写したとされる衛星画像を公表。これはハバロフスクなどのロシア軍施設に北朝鮮の兵士が送られていることを示しているという。

アメリカのシンクタンク、戦争研究所は、このような情報機関が公表した報告や動画について、「北朝鮮兵士のロシアへの派兵を伝える報告との間に矛盾はないと思われるが、だからといって本物だと立証されたわけではない」とする、ウクライナやロシアの情報源の見方を伝えた。

オーストラリア軍のミック・ライアン退役少将によれば、問題は交戦国が新たに増えることで、ウクライナ侵攻に対するアメリカやNATOの方針を変えるべきかどうかだと述べた。

ライアンはニュースレター配信サービス「サブトラック」への19日の投稿で、アメリカとNATOは少なくとも、防空およびミサイル防衛の手段を「西側諸国がイスラエルに対してやっているように」ウクライナに供与すべきだと主張した。

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