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キャンピングカーに住んで半年「月40万円の節約に」全長10メートルの生活の魅力を語る

ニューズウィーク日本版 / 2024年10月24日 15時2分

電気代は前の家では月400ドル近かったが、今は156ドル。夏のガス代は前の家では月に約160ドルで、キャンピングカーでは25ドルのプロパン代だけだ。水道代はキャンピングカーでは必要ない。

合計すると前の家では月々の支払いが約4160ドルだったが、キャンピングカーでは1436ドルほどに減った。ここには車のローンや食料品、Wi-Fi、贅沢品などの費用は含まない(これらは今も前と同じように払っている)。

キャンピングカー生活には、ほかにもたくさんの利点がある。屋外で多くの時間を過ごし、自然を満喫し、長い散歩をするようになった。

新しい出会いもたくさんある。2人の娘はキャンプ場にいるほかの子供たちと仲良くなり、楽しく過ごしている。

夫が家にいる時間が増えたというメリットもある。家計が苦しかった頃は、夫はできる限り残業をしなくてはならなかった。今は経済的な自由を得たので、夫は残業をするかどうかをもう少し柔軟に考えることができる。

もちろん、キャンピングカー生活にも問題はある。特に長い時間を車内で過ごすとなると、なおさらだ。私は今も娘たちをホームスクーリングしているし、リモートで経理の仕事もしているので、キャンピングカーは私のオフィスであり家でもあるのだ。

身支度をするのに十分なスペースがないため、イライラすることもある。ジーンズをはくときでさえ窮屈に感じる。

普通の家にはある便利な物の一部もない。食器洗い機、ちゃんとしたオーブン、わが家専用の乾燥機付き洗濯機(キャンプ場のランドリー施設を使わなくてはならない)、専用の裏庭などだ。

もう1つの問題は、天候が悪いとキャンピングカーに一日中閉じ込められた子供たちが(そして私と夫も)口げんかをしがちなことだ。そんなときでも以前なら、それぞれが趣味や掃除など別々にやることを見つけられた。

私は地下のジムに逃げ込んだり、夫はガレージで作業したり。でも、今はその選択肢がない。

プライバシーは大きな問題だ。静かな時間や自分のスペースを確保することができない。しばらく家族をキャンピングカーから追い出すか、私が自分で使っている乗用車に逃げ込むかのどちらかだ。

第2のキャンプ生活へ

愛犬オークリーの問題もある。2歳のフォックスレッド・ラブラドルレトリバーだが、キャンプ場では自由に駆け回らせてやれない。家族の家に連れて行くか、ドッグパークに行くまで我慢しなくては駄目だ。

私たちは散歩が大好きなので、オークリーをよく散歩に連れて行く。前の家は土地が広かったから、オークリーは好きなだけ走り回れたが、今はもうできない。

最後に運動不足。以前はホームジムがあったが、今は節約のためジムの会員にもなっていない。最近の唯一の運動はウオーキング。ウエートリフティングがとても恋しい。

娘たちは今の生活を気に入っている。いつか自分のスペースをもう一度持ちたいと思っているようだが、今はたくさんの友達と一日中、走ったり遊んだりしている。家事が減ったことも歓迎している。

たき火を頻繁にしたり、ゴルフカートに乗ってキャンプ場を回ったり、湖やプールへ行くことも楽しんでいる。

私たちは次の家を探しているが、プールもない小さな平屋になりそうだ。きっとこのキャンピングカー生活が恋しくなるだろう。

だから夫と私はこの暮らしを絶対にもう一度やると決めた。次はいくらか違う形になる。引退したら2人きりでアメリカ中をキャンピングカーで回り、キャンプと旅の全てを味わい尽くすのだ。

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