「1000万円持っている人が来て...」後藤達也と藤野英人が投資をはじめる人に伝えたいこと
ニューズウィーク日本版 / 2024年10月30日 16時3分
両者によると、少額からでも積立投資を始めるメリットは主に3つ。株価が暴落して資産が半分になったとしても小さな損失で済むこと、社会や世界を見る目が変わること、株価が下落したときに安くたくさん買えることだ。
後藤氏の元には、「経済を勉強するのが楽しくなってきた」という声が多数届くという。後藤氏は、投資を呼び水に得られる学びについてこう話す。
「経済はリアルタイムで見られる予測不能かつ壮大なドラマ。エンターテインメントとして楽しめると同時に、それ自体が教養となって自分自身の仕事や生活にも生きる。お金が増えるだけでなく、企業や国際情勢に関するインプットがどんどん広がっていく」
上記の3つめのメリットは「ドルコスト平均法」という考え方に基づくものだ。常に一定金額を、定期的に購入することで、価格が低いときには購入量が多く、価格が高いときには購入量が少なくなり、平均購入単価を抑えることが期待できる。
「積み立てで"おいしい"のは株価が下がっていくとき。ドルコスト平均法は投資の武器の中でもトップクラスに有効性の高いものだ」と藤野氏も太鼓判を押す。
最後に、これから投資を始める人に向けて、後藤氏は次のようなアドバイスを送る。
「重い気持ちにならずに、ライトに始めてほしい。1~2年経つと、自然と面白いことに気づくと思うから。日本人はポジティブな面を見て前向きに考えるより、批判的に物事を見る傾向がある。粗を探せばいくらでも見つかるが、そこからイノベーションは生まれない。もっと前を向いて明るく過ごすと、人生も楽しくなるかもしれない」
デフレからインフレへの転換、AIの進歩、働き方の多様化と、社会の変化は目まぐるしい。これからの時代において求められるのは、失敗するかもしれないけれど前向きにリスクを取り、チャレンジする姿勢。それを教えてくれる手段の1つが投資なのかもしれない。
構成・酒井理恵
●YouTubeチャンネル「お金のまなびば!」
経済ジャーナリストが投資をはじめる人に伝えたいこととは?【藤野英人×後藤達也】
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