「歌声が聞こえない」...ライブを台無しにする絶叫ファンはK-POPの「掛け声」に学べ
ニューズウィーク日本版 / 2024年11月7日 14時27分
ナディラ・ゴフ(スレート誌カルチャー担当)
<K-POP特有のファンの「掛け声ルール」が、応援と音楽を楽しむことの両方を可能にする>
夏休みは、10代(またはそれ以下)の子供たちに人気のアーティストの全米ツアーがめじろ押しのシーズンだ。今年もそうだった。ただ、まだ友達同士でコンサートに行くのは早い子供の場合、大人が同行することになる。筆者もそんな1人だった。
最近はオリビア・ロドリゴやテイラー・スウィフト、ビリー・アイリッシュなど、実力もカリスマも抜群のアーティストが大勢いるからいいじゃない、と言う人もいるかもしれない。確かに。ただし、歌声がちゃんと聞こえたらの話だ。
最初から最後までリアルにタガが外れたファンの絶叫がすごすぎて、アーティストの歌声がほとんど聞こえないコンサートは少なくない。
もちろんこれは新しい現象ではない。エルビス・プレスリーやビートルズの全盛期だって、ファンの絶叫で歌声が聞こえなかったと言われる。
憧れの大スターと同じ場所にいて、同じ空気を吸っているのだから、興奮するなと言われても無理というもの。10代なら、なおさらだろう。そしてその興奮を最も簡単に表現する方法が、絶叫なのだ。
この現象はコロナ禍を経て、ますますひどくなった。「大騒ぎにも秩序がある」という不文律を、社会全体が忘れてしまったようなのだ。
とはいえ、コンサートにはアーティストの歌声を聴きたいファン(や保護者)も少なからずいるはずだ。絶叫ファンが爆発的興奮を適度に抑える方法を学び、ほかの観客やステージ上のアーティストに敬意を払う方法はないのか。
ALENPOPOV/ISTOCK
そこで目を向けたいのが、ファンが一致団結してお気に入りのアーティストを応援することで知られるKポップだ。この応援スタイルは、コロナ禍の影響をほとんど受けていないようだ。それは既に「掛け声」という応援方法が確立しているからでもある。
Kポップでは、お気に入りのアーティストの曲ごとに、ファンがどこでどのような応援の言葉を言うかが細かく決まっている。前奏や間奏の時にメンバー全員の名前を呼んだり、サビで歌詞のキーワードを繰り返したりするのだ。
これをファン全員が一糸乱れず実行することで、掛け声がバックボーカルのようになり、アーティストとの一体感を味わうことができる。実際、多くの掛け声はレーベルが作成し、ファンがスマホなどで共有できる。
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