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黒煙が夜空にとめどなく...ロシアのミサイル工場がウクライナ無人機攻撃の標的に 「巨大な炎」が撮影される

ニューズウィーク日本版 / 2024年11月26日 21時25分

(写真はイメージです)  Parilov-Shutterstock

マヤ・メーララ
<ロシア西部カルーガ州にある「タイフーン」の製造工場が標的に。州知事も攻撃に言及>

ウクライナがロシア西部のミサイル製造工場を夜間に攻撃したと報じられている。

【動画】黒煙が夜空にとめどなく...無人機攻撃を受けたとされるミサイル工場から「巨大な炎」が

ウクライナ国家安全保障国防会議の傘下にある「偽情報対策センター」のアンドリー・コバレンコ所長は、テレグラムに投稿した文章の中で、ロシア・カルーガ州の州都カルーガにある「タイフーン」の工場を標的とした攻撃の詳細について述べている。

カルーガ州のウラジスラフ・シャプシャ知事も攻撃があったことを認め、ロシア軍が無人航空機 (UAV)3機を撃墜したが、そのうち1機の破片が落下して、工場で火災が発生したと報告している。

本誌はロシア国防省とウクライナ国防省にメールでコメントを求めている。

コバレンコによれば、タイフーン工場は戦闘用車両に搭載される監視・誘導システム向けの通信システム、レーダー装置、部品のほか、防空システム、航空機装備品、ミサイル複合体の部品を製造している。

RBCウクライナがオープンソースの情報として報じたところによれば、この工場は複雑な無線技術システムや沿岸防衛システムを製造し、一部はロシア海軍が使用しているという。この工場の主要な製造物の一つが「Bal-E」沿岸ミサイルシステムだ。

この工場は西側諸国の制裁対象になっていると報じられている。

X(旧ツイッター)ユーザーのユルゲン・ナウディットは、ドローン攻撃を受けた後のタイフーン工場の火災とされる動画を投稿している。

ドローン攻撃は、タイフーン工場に被害をもたらしただけでなく、カルガネフテプロドゥクト(Kaluganefteprodukt)の貯油施設の火災も引き起こした。

シャプシャ(カルーガ州の知事)によれば、死傷者は出ておらず、一晩で合計8機のUAVを撃墜したという。

クルスク州のアレクセイ・スミルノフ知事は、同州でもドローン攻撃があったと述べている。スミルノフがテレグラムに投稿した文章によれば、ウクライナのミサイル7発とドローン7機が撃墜されたと報じられたという。

カルーガ州とクルスク州に対するウクライナのドローン攻撃に先立つ先週には、ウクライナ軍がブリャンスク州の兵器保管施設に向けて、長距離地対地ミサイル「ATACMS」を発射した。さらに、クルスク州の軍施設にも長距離ミサイル「ストームシャドウ」による攻撃を行った。

ロシアはその報復として、新型の極超音速中距離弾道ミサイル「オレシュニク」を使用してドニプロを攻撃した。これは、米国政府がウクライナに対して、米国製長距離ミサイルを用いたロシア領内への攻撃を認めたことへの報復だ。

ウクライナが長射程兵器の使用を開始して以来、緊張がエスカレートしている。ロシア政府は、ロシア領内への攻撃に対して「より強力」に応じると宣言し、ウクライナを支援する西側諸国を非難している。

(翻訳:ガリレオ)

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