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中国政府系グループによる「史上最大の富の移転」...トランプ次期政権の対抗策は?

ニューズウィーク日本版 / 2024年12月24日 17時15分

「トランプ2.0」により、現実に知的財産がアメリカから中国に渡るのを減らし、アメリカが対中国の関税を大幅に引き上げることになれば、中国政府はサイバースパイ活動を活発化させ、サイバー攻撃という水面下の取り組みを倍増させる可能性が高い。そもそも中国はサイバー攻撃を国家運営や統治の手段として利用する国として知られており、すべての主要国を合わせても、中国ほどの大規模なハッキング作戦を展開している勢力はない。

特に、ハイテクなどをはじめとする中国政府が力を入れている開発分野に該当する業界は、自分たちの優位を保つために、新しい脅威を継続的に監視して得られる予見的なリスク情報を使い、差し迫った攻撃やリスクを回避するといった対策が求められる。例えば、外部の脅威情勢管理プラットフォームといった包括的なソリューションが急務である。

サイバーセキュリティが国家安全保障と経済政策の要に

トランプ氏はサイバー犯罪問題に対応する企業などから支持を得ていると報じられている。マイクロソフトは、国家支援型のサイバー攻撃が続く昨今、ロシアや中国、イランからのサイバー攻撃に対してより厳しい対応を求めている。これは、米経済の主要な原動力となっている他の多くの大手テクノロジー企業にも共通する意見だ。トランプ氏は大規模なサイバー攻撃事案が発覚し、株式市場などに大きな影響が出る場合、政権として強力に反応する可能性がある。

「トランプ2.0」では、サイバーセキュリティの重要性に対する超党派の認識を基に、重要インフラの防御を強化し、官民の協力を奨励し、国家が支援するサイバー攻撃グループへの対応を強化する政策を実施する可能性がある。サイバーセキュリティが国家安全保障と経済政策の両方の要となるだろう。

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