ウクライナ戦争の被害は「意外なところ」にも...貴重な「赤い海藻」をロシアの侵攻から守れ
ニューズウィーク日本版 / 2024年12月24日 18時48分
昨年6月にはロシアの爆撃でカホフカ・ダムが決壊し、汚染された淡水が海になだれ込んだ。「危機的状況だった」と、ミニチェバは振り返る。
しかし数カ月後、衛星画像が希望を映し出した。汚染物質を餌にする海藻が藻場で育ち始めたのだ。ミニチェバはこれを「生態系を出発点に戻す自然の摂理」とたたえる。
一方、NASの海洋生物学者ソフィア・サドグルスカ(Sofia Sadogurska)はフィロフォラの藻場を「エメラルド・ネットワーク(Emerald Network)」に登録しようと働きかけている。
エメラルド・ネットワークとは欧州をカバーする非EU加盟国の自然保護区連絡網。「占領と戦闘で近づけない地域は多いが、占領地でも保護区の制定は要請できる」と、サドグルスカは考える。
ウクライナがEUに加盟すれば、このネットワークに登録された国内の保護区はEUの自然保護区連絡網「ナチュラ2000」に組み込まれる。そうなれば環境保全の資金も増えるだろう。
「できることはたくさんある」と、サドグルスカは言う。
This article by The Revelator (https://therevelator.org) is published here as part of the global journalism collaboration Covering Climate Now.
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