2024年のK-POPを総決算 1年を振り返って実感するアーティストたちの「自信と貫禄」
ニューズウィーク日本版 / 2024年12月25日 20時10分
バンドサウンドが人気に
バンドサウンドも2024年のK-POPシーンを語る上で外せないほど、たくさんの人に愛された。メンバー全員が兵役を終えて、再び本格的に活動を開始したDAY6は、常にヒットチャートの上位にいるほどの人気ぶり。彼らの場合は、一部のメンバーが軍隊にいる時期に行った公演が評判を呼び、復帰後の大ブレイクにつながったわけだが、それを差し引いても、これだけ売れたのは、ひとえにサウンドの良さと言えるだろう。
DAY6はミニアルバム「Fourever」の収録曲「HAPPY」が韓国の大手配信サイトMelOnの9・10月の月間チャート1位を獲得するヒットとなった。
この方面でもう1組押さえておきたいのが、前回のコラムでも紹介した女性4人組のQWER。日本の4コマ漫画『ぼっち・ざ・ろっく!』やアニメ『推しの子』にインスパイアされて始めた企画から登場したバンドで、デビューから程なくしてスターダムへ。「悩み中毒」「私の名前は晴れ」といった、日本のアイドルが歌うような明るく元気なナンバーをバンド演奏する様子が、韓国の若いリスナーを中心に歓迎されたのは想像に難くない。
QWERは「バンドサウンド」と「J-POPの影響」という2024年のK-POPトレンドを代表するようなサウンドが特徴的だ。
J-POPなど日本の音楽の影響も
日本のカルチャーが隣国に刺激を与えているケースは、実は他にもある。それは昭和・平成の歌謡曲で、「ギンギラギンにさりげなく」(近藤真彦)や「道化師のソネット」(さだまさし)、「雪の華」(中島美嘉)など、日本の人たちにとっては懐かしいヒットソングが現地で大きな注目を集めているのだ。
韓国のバラエティ番組『日韓歌王戦』で韓国のファンを獲得した歌心りえは1995年に音楽ユニット「Letit go」のメンバーとしてデビュー、現在はソロとして活動をしているベテラン。
こうした曲の魅力を広めているのが、日本では無名に近い女性シンガーたちだったのが興味深い。彼女たちは日本のオーディション番組『トロット・ガールズ・ジャパン』の出身で、春にトロット(日本の演歌に相当するジャンル)系の歌手たちと対決する韓国のバラエティ番組『日韓歌王戦』に出演。そこで披露された日本の曲が老若男女問わず受けているのだ。おそらく「美しい曲を上手に歌う素晴らしさにあらためて気づく」という原点回帰なのだろう。これはダンスポップ至上主義だったK-POPシーンの劇的な変化であり、同時に新たな日韓交流の幕開けとなる出来事だけに、来年も引き続き動向を追っていきたい。
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