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南シナ海周辺国で中国に対抗するミサイル調達進む──インド、アメリカから

ニューズウィーク日本版 / 2024年12月25日 17時3分

「タイフォン」システムの機動性や地上・空中の標的への対応能力で、フィリピンの軍事力は大幅に強化できる。「タイフォン」にはトマホーク巡航ミサイルを搭載でき、同ミサイルの射程約2400キロは南シナ海にある中国の人工島や中国東部の沿岸地帯の大部分をカバーすることになる。

米国とフィリピンは70年以上前から相互防衛協定を結んでおり、ジョー・バイデン米大統領とロイド・オースティン米国防長官はこれが南シナ海全体に適用されることを繰り返し確認している。

シンガポール防衛戦略研究所のコリン・コー上級研究員はX(旧ツイッター)に、「東南アジアにミサイル多数。フィリピンが米国から「タイフォン」を取得すべく交渉を行っているという報道に続き、ベトナムがインドとブラモス調達の契約をまとめつつあるとのこと」と書き込んだ。



中国外務省の毛寧報道官は「この戦略的攻撃兵器を導入することで、フィリピンは域外の国が緊張を煽ったり地政学的な対立を引き起こす事態を招こうとしている。フィリピンには自らの誤りを正し、タイフォンミサイルシステムを約束どおり撤去し、これ以上誤った道を進むのをやめるよう促す」と述べた。

WIONの報道によれば、インドとベトナムの契約について、早ければ2025年2月にもまとまる可能性がある。

【マップ】中国本土に届くトマホークの射程

射程1000マイルの対地攻撃型トマホークの場合(太線)

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