駐留米軍は本当に必要なのか? 戦後80年の日米関係を棚卸しせよ
ニューズウィーク日本版 / 2025年1月14日 15時30分
皆、このようにありったけの思いをぶちまけたらいい(ただし野原で)。日米関係の棚卸し、あるいは虫干しだ。それですっきりしたら冷静になって、いま何ができるか、するべきかを考えてみる。選択肢は限られている。日米同盟維持か、スイス型の自主中立か、中国との提携だ。スイス型路線が望ましいが、スイスは強い軍備、徴兵制を持つ。日本は防衛力を何年かかけて整えることはできても、兵士のなり手が足りないだろう。中国との提携は、アメリカの市場や技術を大きく失うことを意味する。
トランプの唯我独尊路線がこれから定着してしまうわけでもない。スージー・ワイルズ大統領首席補佐官はトランプの極端な物言いにブレーキをかけるだろうし、それはマイク・ウォルツ安全保障問題担当補佐官、マルコ・ルビオ国務長官も同様だ。だから、トランプに真っ向から立ち向かうのは愚の骨頂。理に合わない要求はいなして、共通の目標に向かって巻き込むことだ。
アメリカとの関係では時々落胆させられるが、それはどこの国との関係でも同じこと。良い側面を大事にして、戦勝国・戦敗国意識が消えるのを待つしかあるまい。責任感があり、課題の解決に取り組むのが好きといった面で、共通するところも日米は多いのだから。
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