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韓国の与党も野党も「法の支配」と民主主義を軽視している

ニューズウィーク日本版 / 2025年1月15日 9時56分

選挙法違反をはじめとする数々の嫌疑を抱える李の、自らの事件の判決が出る前に大統領選挙を実施したい、という思惑がその性急な行動の背景にあるのは明らかだ。そのあまりに政治的野心をむき出しにした行動が、逆に保守派を尹と与党の下に結集させている。

そして、ここから分かることがある。それは程度の差こそあれ、こと法的な手続きを軽視して、自らの政治的利益を拙速に追求しようとしている、という点においては、韓国の与野党が実は同じ方向性を有している、ということである。

誰にとっても決して歓迎すべきでない状況

大統領は憲法の規定を無視して戒厳令を宣布し、国会の閉鎖を試み、野党代表は法的処罰の結果として公民権を失うことを避けるために、裁判の結果が出る前に自らの大統領就任を模索する。そこで犠牲にされているのは、この国における「法の支配」であり、それに支えられた民主主義である。

大統領官邸の前では、今週も大統領支持派と反対派のデモが行われる。寒いソウルの冬空の下、国民が自ら路上に立ち民主主義を守らなければならない状況は、誰にとっても決して歓迎すべき状況ではない。そのことだけは繰り返し確認しておくべきだ、と思う。

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