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轟音に次ぐ轟音...ロシア国内の化学工場を夜間に襲うウクライナの猛攻シーン 「ATACMSを使用」と情報筋

ニューズウィーク日本版 / 2025年1月15日 19時40分

ロシア当局は、飛来したドローンとミサイルはすべて迎撃したと述べた。ウクライナ軍は、ブリャンスク化学工場の火災とする画像を共有している。

コバレンコによれば、ブリャンスク化学工場は、砲弾や爆弾に使われる「火薬の製造を専門とし」、砲弾の製造を支えているという。ウクライナは以前も同じ標的を攻撃したが、被害の程度は明らかになっていない。

さらに、ウクライナは近くのマイクロエレクトロニクス工場「クレムニーEL(Kremniy El)」も攻撃し、「そこでも何かが再び爆発した」とコバレンコは補足した。

コバレンコは、ロシア全土で「多数」の攻撃が行われたと述べたうえで、タタールスタン共和国、サラトフ州、ブリャンスク州、トゥーラ州で破壊の様子を撮影したとする動画を共有した。

ロシアとウクライナの情報筋は、タタールスタン共和国の首都カザンにある燃料貯蔵施設への攻撃について伝えている。オンラインに出回っている動画には、燃料タンクが燃える様子が映っているように見える。アストラによれば、ドローン攻撃の後、燃料タンク3基が炎上したという。

コバレンコは、ウクライナがカザン北部にあるオルグシンテズ(Orgsintez)の化学工場を攻撃したと述べ、「ロシアの軍産複合体にとって直接的な重要性がある戦略的施設」と説明している。この工場では、装甲車などの軍装備品の素材が製造されているという。

コバレンコはさらに、ロシアの防空システムは、ウクライナによるサラトフ州の攻撃を阻止できなかったと述べた。サラトフ州のロマン・ブサルギン(Roman Busargin)知事は、ウクライナが州都サラトフとエンゲリスで「大規模」なドローン攻撃を行い、2つの産業施設が被害を受けたと報告した。

トゥーラ州の知事は、ロシアの防空システムが一晩で16機のドローンを迎撃したと述べた。ロシア国営メディアの報道によれば、複数の車と建物が被害を受けたという。

ウクライナは今後も国内で開発したドローンを用いて、ロシアに対する長距離攻撃を継続する可能性が高い。ただし、ドナルド・トランプが20日に大統領に就任した後、ウクライナがアメリカからATACMSミサイルの追加供与をどの程度受けられるかは不明だ。

(翻訳:ガリレオ)

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